研究課題/領域番号 |
63550410
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上谷 宏二 京都大学, 工学部, 助教授 (40026349)
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研究分担者 |
小林 正実 米子工業高等専門学校, 助手 (50186772)
大崎 純 京都大学, 工学部, 助手 (40176855)
竹脇 出 京都大学, 工学部, 助手 (20155055)
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キーワード | 鋼構造柱材 / 繰り返し塑性曲げ / 構面外変形 / 対称限界理論 / 発散挙動 / 横座屈 / 複合非線形解析 / 繰り返し曲げ実験 |
研究概要 |
繰り返し両振り曲げを受ける鋼構造梁ー柱部材について、構面内変形の発生および発散現象の解明と、構面内挙動限界の理論予測方法の確立を目的として理論的及び実験的研究を実施し下記の成果を得た。 1.線形ひずみ硬化ばねと剛体から成る4自由度の空間片持梁ー柱について、漸増振幅繰り返し曲げに対する金履歴挙動の閉型解析解を求め、構面内挙動限界の存在と構面外変形の発生機構を明らかにした。また履歴挙動を追跡することなく定常状態の変化だけに着目して構面内挙動限界振幅を求めることができる構面内挙動限界理論を構築した。 2.線型ひずみ硬化・4点集中断面1次元連続体梁ー柱モデルについて、構面内挙動限界理論を展開し、構面内挙動限界振幅解を求めた。 3.繰り返し載荷の影響を考慮に入れた鉄構造部材設計式を作成するための基礎デ-タを得ることができる現実的鋼梁ー柱モデルの構面内挙動限界理論を構築した。 (1)任意断面形状をもつ鋼梁ー柱の3次元空間内大たわみ弾塑性挙動を、断面の反り変形まで考慮に入れて高精度に解析できる複合非線形有限要素法解析モデルを開発した。 (2)この解析モデルに対する構面内挙動限界理論を提案した。ここではZiegler及びPragerの移動硬化則に従う材料について、定常状態の増分変化に伴う応力変化率とひずみ変化率との関係を交番弾塑性変形が生じないすべての場合に対して導いた。 (3)構面内挙動限界理論に基づく数値解析プログラムを作成した。 4.角形鋼管供試体及びH形鋼供試体について、一定軸圧下の段階的漸増振幅完全両振り曲げ実験を行い、構面内挙動限界及び定常状態限界の存在を実証するとともに、上記の理論的研究から得られた諸々の知見を実証した。
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