高層あるいは超高層建築物の建設前後における周辺の気流変化については、主として風洞実験により評価されることが多い。しかしながら、風洞実験は期間、労力および費用を多大に要する割に、相似則に問題が残る。そこで本研究では、基本形状に対する流れ解析を行なうとともに、その結果や既往の実験および実測結果を画像としてデ-タ-ベ-ス化するシステムの構築を目的としている。 本研究の成果の概要を以下に示す。 1.パ-ソナルコンピュ-タ-を利用した流れ解析プログラムを開発し、構造物の基本形状やそれらを組み合わせた形態を対象とした解析を行った。 2.解析結果と実測あるいは風洞実験結果とを比較検討し、レイノルズ数や乱れの性状などに関するプログラムの適用限界について考察した。 3.実験種別、計画建物形状、階数および規模などを検索のキ-ワ-ドとする周辺気流画像デ-タ-ベ-スについては、本補助金で新しく購入した光ディスクシステムに逐次デ-タ-を入力し、当初の目的であるシステムを構築することができた。 4.この種のデ-タ-ベ-スに付随する問題である入出力時間の点については、一部入力方法を改良して初期の目的を達成することが出来た。
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