研究課題/領域番号 |
63550452
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山崎 正史 京都大学, 工学部, 助手 (40109038)
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研究分担者 |
浜崎 一志 京都大学, 工学部, 助手 (00135534)
増井 正哉 京都大学, 工学部, 助手 (40190350)
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キーワード | 環境デザイン / 景観分析 / 山上伽藍 / 長谷寺 / 神護寺 |
研究概要 |
本研究は長谷寺(奈良県桜井市)および神護寺(京都市)両寺の山上伽藍について、建造物群の立体的配置構成を示す実測図の作成と、それにもとづいたコンピュ-タ3次元解析をおこない、わが国の山上伽藍の環境デザインおよび景観構成の特質を考察・研究したものである。 両寺とも、近代にいたって境内にかなりの変化がおこなわれた。長谷寺については、慶安三年(1650)の再建時の状況を示す主要な建造物群が残っており、これらが景観的シ-クェンスを構成しているので、これによって伝統的環境デザインの分析をおこなった。その結果、「距離と高低差の特殊な関係」「道の配置手法」「視点配置の演出」「視線方向の演出」「視野の対比」等の特質を知ることができた。 神護寺では、「都名所図会」に描写された境内図を復元考察し、清滝川から楼門にいたる二つの結果で挟まれた屈曲する坂道の動的で不規則な景観と、楼門内の平坦地に配置された建造物群の整然とした直交グリッド系秩序との対比的存在を明らかにした。同様の特徴は、近辺三尾の西明寺、高山寺にもみられた。神護寺では昭和に至り金堂と多宝塔が旧来の平坦地の上に建造され、その高低差によって境内景観に立体的性格を強調する現況となっている。本研究で明らかにしえた環境デザイン的諸特質は、現代の環境計画のための、参照されるべきモデルのいくつかを提示するものとかんがえられよう。
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