研究概要 |
63年度の結果,COガスの振動-回転スペクトルの長波長側の強度比ln(j10/j20)は,温度の関数になるがCOガス分圧依存性があることが分かった。そこで,今年度はガス分圧に依存しない新たなアルゴリズムを考察した。 面積比Srをとる方法 Sr=ln(S_2/S_1)の関係式{面積S_1(2143〜2048cm^<-1>),面積S_2(2143〜2119cm^<-1>)}によって実験結果を整理した。温度1200℃で,セル長を20,30,100mmとし,CO分圧を0.02〜1.0atmの範囲で変化してSrの測定を行なった。なおセル長は,プロ-ブ前面のアルミナ放射板の位置を移動することにより変化した。Fig.1にCO分圧とSrの関係を示す。同一CO分圧では,セル長を変化してもSrはほぼ一定の値を示しまた,CO分圧に対する変化の傾向も一致した。Pco=0.3〜1.0atmの領域で,SrはCO分圧に依存せず一定の値を示すことがわかった。 CO分圧0.3〜1.0atmでの温度とSrの関係をFig.2に示した。温度が上昇するにしたがって,直線的に減少している。スペクトルの面積比をとりFig.2の曲線を用いれば,未知濃度のCOを含む高温ガスについて温度測定が可能であると考えられる。
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