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1988 年度 実績報告書

チョクラルスキー単結晶育成法における超音波の効果

研究課題

研究課題/領域番号 63550489
研究機関名古屋大学

研究代表者

桑原 守  名古屋大学, 工学部, 助手 (70023273)

研究分担者 浅井 滋生  名古屋大学, 工学部, 教授 (80023274)
キーワードチョクラルスキー法 / 単結晶 / 一方向凝固 / 熱対流 / 二重拡散 / 超音波 / 流動解析 / 流れの可視化
研究概要

チョクラルスキー単結晶育成法における融液中に超音波を照射し、熱対流を抑制して不純物濃度を均一化したり、組成的過冷を防止するための新技術を開発する目的で、理論及び実験的研究を行い次の結論を得た。
1)チョクラルスキー法における融液内対流を熱と物質の同時移動過程として理論的に検討した結果、対流が熱及び物質に関する二つのレイリー数によって支配されており、温度と濃度の成層条件次第で、多数の安定成層、すなわち、diffusive interfaceが発生したり、多数の指状移動界面、すなわち、finger interfaceが発生することが明らかとなった。これら二つの対流様式は拡散係数の異なる二物質混合系における二重拡散現象として理解できる。流れの数値解析結果、及び、塩化アンモニウム・水系を用いた一方向凝固の模擬実験における流れをシャドウグラフ法で可視化した結果からも、一つの対流様式が確認された。
2)本年度予算で購入した広帯域電力増幅器を高周波電源として、磁歪型振動子で発生させた超音波を水系モデルに照射する実験を行った。
(1)トレーサー用のポリスチレン粒子と密度を一致させた砂糖水を用い、ポリスチレン粒子が音圧の節に拘束されることを利用して一次元音場の観察を行った。液深が半波長の整数倍である場合に定在波が形成され、音場が液深、周波数、及び、液中音速の関係で規定されることが判明した。(2)脱気した純水を用い、超音波照射時における音圧の節の位置に電熱ヒーターを設置して、昇温に基づく自然対流をシャドウグラフ法によって可視化した。平面波状の超音波を照射すると加熱流体は音圧の節の近傍に保持されることが観察されたことから、超音波の定在波を融液中に形成させることでマクロ的な熱対流を抑制し得ることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 奥村圭二: 鉄と鋼. 75. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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