• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

メカニカルブレンド法による強制複相材料の生成と多機能特性

研究課題

研究課題/領域番号 63550526
研究機関東北大学

研究代表者

松崎 邦男  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20181711)

研究分担者 井上 明久  東北大学金属材料研究所, 教授 (10108566)
増本 健  東北大学金属材料研究所, 教授 (20005854)
キーワードメカニカルブレンド法 / メカニカルアロイング法 / 高エネルギ-型ボ-ルミル / 粒子分散型合金 / 二相分離型合金
研究概要

本研究では、高エネルギ-型ボ-ルミルを用いて、通常の溶解、凝固法では均一な組織を得ることが困難な融点差および比重差の著しく異なる材料に対して,複期材料の合成を試み,その組織と諸特性を明らかにすることを目的としている。
前年度においては、メカニカルブレンド法により得られた粉末を固化成型した複相材料は、特異な電気的特性と超伝導特性を示すことを報告した。本年度は、これらの機構について調べた。SiーPbおよびSiO_2ーPb系では,Pb量の変化に伴う電気抵抗の変化はPb量が多い場合には単純な複合則に従うが、Pb量が減少し,30vol%以下では複合則からずれることがわかった。これは分散するPb粒子の微細化に伴う何らかの効果が起因しているためと考えられる。また,電気抵抗の温度変化はPb量が減少し、比抵抗が増大すると,その変化は正から負に変っており,このような複相材においてもMoijiの経験則が適用できることが明らかになった。
超伝導特性において、SiーPb系のJcの磁場依存性を調べた結果,Jcは磁場の増加に伴い単調に減少した。この結果をもとに、ピンニングカFpを換算磁場b(=H/Hc_2)で再プロットするとスケ-リング則によく従うことが分った。Pbが50vol%では,Fpはb=0.5で最大値5×10^6N/m^3であるが、Pb量が減少するに伴いFpの最大値は増加するとともに低磁場側に変化した。これは、クレイマ-の理論を用いて解析すると、Pbの粒径の減少に伴い、表面積が増加し、ピンニングセンタ-のサイトが増加したためピン止め力が増大したものと考えられる。
以上のように、本方法により得られた複相材料では、分散する粒子の微細化とそれに伴う界面の効果が電気抵抗特性や超伝導特性に影響を与えるものと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] B.G.Kim: "Multilayered structure and anisotropic electrical properties of (SiO_2)_<100ーx>(Pb_<0.6>Bi_<0.4>)_x alloys prepared by a combined techniqu of mechanical alloying and pressing" Appl.Phys.Lett.57. 1052-1054 (1990)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi