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1988 年度 実績報告書

極微量多元素同時分析用フーリエ変換原子磁気旋光計の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63550563
研究機関名古屋大学

研究代表者

北川 邦行  名古屋大学, 工学部, 助手 (00093021)

キーワード極微量分析 / 多元素同時分析 / 原子磁気旋光計 / フーリエ変換
研究概要

1.はじめに
生体、環境および新素材中においては、極微量元素が重要な役割を果たしていることが、近年、益々重要視されてきている。この場合、複数の元素を同時に、しかも複雑な試料マトリックスの妨害を受けずに分析する事が不可欠な事である。本研究では、原子蒸気に磁場を印加したものを通過する際の生ずる旋光現象(原子ファラデー効果)を利用し、多元素同時分析の方法を分光器なしの非分散法の確立を目的した。
2.開発した分析計と結果
まず、基礎的な性能および特性を調べるために、マグネシウムと亜鉛の二元素を分析できる装置を試作した。両元素の中空陰極ランプを直角の位置に配置し、格子ミラーで同一光軸上に乗せた。この光は第一編光プリズムを通し、電磁石中に置かれている空気ーアセチレン炎中の原子蒸気によって旋光する。旋光した光の一部は第二偏光子(検光子)を通り検出器である光電子増倍管に至る。二元素の信号の区別は、それぞれのランプを異った周波数で変調し、検出器からの信号をフーリエ変換することで行った。
両元素相互のクロストークを調べたが、化学干渉によるわずかなもの以外は認められなかった。検出下限としてはマグネシウムが10ppb、亜鉛が1ppmと、一応満足できるものであった。
現在、さらに四元素を同時に分析する装置を試作し、実験を行っているが、感度が悪いものの、四元素同時に測定が可能となっている。今後、磁場を変調する方法やオフセットアングル法により高感度化をはかっていく予定である。また、本法は試料マトリックスによるバックグランド信号を生じないという特長があるので、電気加熱原子化器との組み合わせで、固体試料の直接多元素同時分析を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 北川邦行: 分光研究(Journal of the Spectroscopical Society of Japan). 1. 15-20 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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