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1988 年度 実績報告書

金属ポルフィリンを電極触媒とする酸素還元反応に対する磁場効果

研究課題

研究課題/領域番号 63550600
研究機関金沢大学

研究代表者

池田 修  金沢大学, 教養部, 教授 (60089878)

キーワード磁場効果 / 酸素還元 / 金属ポルフィリン / MHD
研究概要

(1)各種金属ポルフィリンの合成-水溶性ポルフィリンであるメソーテトラ(4-スルフォナトフェニル)ポルフィリン(H_2TPPS_4)およびメソーテトラ(4-N-メチルピリジルポルフィリン(H_2-TMP_yP)のMn(III)、Fe(III)、Co(III)錯体を合成した。これらの金属ポルフィリンを1×10^<-4>M含む0.1MNaOH水溶液を調整し、以下の実験に供した。
(2)光透明薄層セル電極(OTTLE)での酸素還元に対する磁場効果-金ミニグリッドを試験極とするOTTLEにおいて、電極面に垂直となるように磁場(磁束密度、B=0.8T)をかけた場合とかけなかった場合の酸素還元のサイクリックボルタモグラム(CV)を酸素飽和金属ポルフィリン水溶液について測定した。いずれの電解液系についても磁場の効果は認められず、本実験条件下では酸素分子の三重項エネルギー状態に変化はないものと推定された。
(3)角セルでの酸素還元に対する磁場効果-金属ポルフィリン水溶液を含む角セル中に対極(Pt)と試験極(グラッシーカーボン、GC)を8mm離して平行となるようにセットし、電極面と磁場の方向との関係を酸素還元のCVより調べた。電極面が磁場に垂直の場合は(2)の結果と同様にCVに磁場の影響は認められなかった。しかし、電極面が磁場に平行の場合には使用した金属ポルフィリンに依存した磁場の効果が認められた。拡散限界電流域および、わずかではあるが活性化電流域において磁場による電流の増大が認められた。拡散限界電流域での電流増大効果をid(B=0.8T)/id(B=0)で表すと、次のようであった。TPPS_4系:Fe(III)(1.6、n=5)、Mn(III)(1.3、n=4)、Co(III)(1.0、n=0)、TMP_yP系:Fe(III)(1.4、n=5)、Mn(III)(1.2、n=4)、Co(III)(1.0、n=0)(nは金属中の不対電子数である)。この結果はこれまでに報告されていない常磁性の金属ポルフィリンが関与した新しいタイプのMHDFlowの存在を示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Osamu,Ikeda: J.Chem.Soc.Chem.Commun.,.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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