研究課題/領域番号 |
63550602
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
日根 文男 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50027596)
|
研究分担者 |
尾形 幸生 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30152375)
保田 昌樹 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30024318)
|
キーワード | アルミニウム製熱交換器 / アルミニウム合金 / 化成皮膜 / 耐孔食性 / 無機系インヒビタ |
研究概要 |
自動車用アルミニウム合金製熱交換器の防食を目的として、合金表面に形成する化成皮膜の生成機構とその機能について研究した。 MgSO_4+NaHCO_3混合水溶液中で化成処理したアルミニウム合金の耐孔食性を調べた結果、A1099(高純度アルミニウム)A5052(2.6%Mg)、A7072(1.15%Zn)はいづれも優れた耐食性を示した。これはMgやZNがAlと固溶して均一相を形成するためである。しかしA2017はA3003はCuAl_2や(Fe、Mn)Al_6などの金属間化合物を形成し、またBA4045は表面にSiを晶出するために均一な化成皮膜を形成せず、耐食性が向上しなかった。 次に無機系インヒビタの効果を調べたところ、Mg塩、クロム酸塩、硝酸塩は孔食を抑制することが解った。この効果は水と30%エチレングリコール水溶液(いづれも0.01MNaCl+10ppmCu^<2+>を含む)中で大差なかった。しかし耐食性の高いMg処理皮膜を形成させるためには40℃以上に維持することが必要である。Mg処理皮膜が形成されるとアルミニウム合金の自然電位が卑になり、また孔食電位が上昇するので耐孔食性が向上する。
|