本研究では従来から遺伝分析を進めてきたマツバボタン属植物の系統を用い、花色形質を取り上げ、遺伝子として作用する酵素の単離と特定化をした後、遺伝子導入と融合を目指してプロトプラストの変換系開発することであった。 色素高生産性株の選抜に成功し、HPLC分析による微量検出法も開発することができた。一方、色素合成過程に働く酵素の特定化には労多くかなりの日時を要した。しかしチロシンからド-パヘの合成過程に働く2つの異なる遺伝子を確定でき、これらの単離・分析中、2〜3の特定酵素を推定することができた。 プロトプラストへの特定遺伝子導入策および異系統細胞との融合実験については、プロトプラスト独自の生存率、導入方法の検討を要する問題が出てきたため、目下具体化について工夫中である。
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