1.多年切りカ-ネ-ションの栽培基準:昭和63年6月植えの株をそのまま前年と同じ管理で栽培しつづけ、当年植えのものと生産性を比較した。2年生株の切り戻しを当年植え株の摘心と同じ時期に行うと一番花の開花が遅れて生産性はかなり劣ったが、15日ぐらい早く切り戻すと、生産性は当年植えにわずかに劣る程度であった。 2.ミヤコワスレの早期促成栽培の栽培基準:7月からの株冷蔵処理による11月開花栽培でのジベレリン散布方法を検討した。植え付け25日後に40ppm、その後10日ごとに20ppmを散布するとほとんど連続して二番花が開花したが、花の品質が劣った。散布を3回にとどめ、一番花の収穫が終ってから地上部を切り戻し、芽が成長し始めからジベレリンを散布すると、開花は遅れるが良品質の切花になった。 3.小鉢植え大菊の栽培基準:大菊を9月中旬まで電照して11月下旬以降に開花させると管状花が増えて心の出た花(露心花)になり、花の品質が低下する。その防止策を検討した。電照をやめて10日後から10日間だけ昼間の光を20〜30%に減光すると管状花が増えず、完全な八重花になり、良品質の鉢花になった。 4.シェクコンカスミソウの栽培基準:夏に挿し芽して9月以降に摘心するシェクコンカスミソウはロゼット化しやすく、晩秋〜冬に開花させる栽培には冷蔵した古株を使っているが、切花品質がよくない。若苗でのロゼット化防止策を検討した。挿し芽苗を植えて、10節以上で摘心して上位の側芽を生長させると9月上〜中旬摘心でもロゼット化しなかったが、5節で摘心して下位の芽を生長させるとロゼット化した。
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