研究課題/領域番号 |
63560066
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
進藤 晴夫 山口大学, 農学部, 助手 (10091191)
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研究分担者 |
丸本 卓哉 山口大学, 農学部, 助教授 (00035122)
東 俊雄 山口大学, 農学部, 教授 (70035096)
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キーワード | 腐植物質の生成 / 酸化物 / 一次鉱物 / 粘土鉱物 / 酵素 / 触媒効果 |
研究概要 |
本研究の目的は、土壌中で通常見出される酸化物、一次鉱物、粘土鉱物と酸素を供試し、これらが腐植物質の生成に如何なる役割を果たしているかを総合的に解析することである。かかる目的を達成するために、まず酸化物、一次鉱物および粘土鉱物と酵素によって影響される腐植様物質の生成を室内モデル実験により調べ、ついで生成した腐植様物質の性状を光学的および物理化学的手段を用いて調べ、さらに人工腐植様物質と自然土壌中の腐植物質の性状を比較した。得られた結果は以下のように要約される。 1.酸化物としてマンガン、鉄、アルミニウムおよびケイ素酸化物を合成し、これらの酸化物による腐植様物質の生成に関する効果を調べた所、マンガン酸化物の触媒効果は他の酸化物に比べてはるかに強力であることを明らかにした。 2.上記と同様にして、いくつかの粘土鉱物および一次鉱物の触媒効果を調べた。その結果、供試粘土鉱物間でハモンモリロナイト、供試一次鉱物間ではテフロライトの効果が顕著であることを認めた。 3.腐植様物質の生成に及ぼす酵素の触媒効果は、基質特異性により著しく変化することを明らかにした。例えば、ラッカーゼはp-位に水酸基を有するフェノールの腐植酸様物質への変化を著しく促進した。 4.腐植様物質の生成にはラジカル反応が含まれていることを明らかにするとともに、腐植化度の高い物質が生成される場合には積層構造を有することを明らかにした。 5.前記の触媒によってその生成が促進された腐植様物質は、元素組成光学的性質およびX線回折パターンなどの面において、自然土壌中の腐植物質に類似していることを認めた。 6.来年度は、上記の知見を更に発展させる予定である。
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