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1988 年度 実績報告書

光独立栄養培養細胞系を用いた葉緑体形質転換系の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63560082
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 文彦  京都大学, 農学部, 助手 (10127087)

研究分担者 山田 康之  京都大学, 農学部, 教授 (50026415)
キーワード光独立栄養細胞 / 葉緑体形質転換 / 除草剤抵抗性 / 遺伝子組換え / Direct gene transfer / T_1プラスミドベクター
研究概要

63年度はまずアトラジン抵抗性のpsbAを組み込んだ葉緑体あるいは核形質転換用プラスミドの作成を試みた。まずアトラジン抵抗性psbA遺伝子をそのままクローニングすることを試みたができなかった。そこで前半部と後半部に分けてクローニングしたpsbAを再度結合することを行った。その結果後半と前半が逆に結合したものは回収されたが正常に結合した遺伝子は作成できなかった。psbA遺伝子は原核生物型の強力なプロモーターを持ち、かつその産物であるQ_Bタンパク質は膜タンパク質であることより、形質転換された菌の生育に悪影響を及ぼしていることが考えられた。psbA全体をクローニングすることは困難と考えられたのでpsbAのプロモーター部分にカナマイシン抵抗性遺伝子(NPTII)を結合したキメラ遺伝子(pGSPK)を作成し、葉緑体形質転換用のプラスミドとすることとした。なお、核形質転換用プラスミドとしては小麦のRuBISCO小サブユニットのプロモーター、トランジットペプタイドをコードする遺伝子部分にQ_Bタンパク質の翻訳領域に結合したキメラ遺伝子プラスミド(pWSTPARK1)を作成することに成功した。一方、形質転換法を開発するためDirect Gene transfer法の改良を試みた。タバコプロトプラストを核で発現するカナマイシン抵抗性プラスミドDNA(pneo1101)と混合し、形質転換を試みた。電気刺激を与える塩条件を検討した結果、カルシウムあるいはカリウム溶液がプロトプラストの再生によいこと、また、弱い電気刺激はプロトプラストの再生を促進することを見いだした。さらに新しい光合成抵抗性変異株を作成するために、これまで取られたアトラジン抵抗性の機構についても解析を加えた。その結果、従来考えられてきたQ_Bタンパク質の264番目のセリンの水酸基が失われることによる抵抗性の付加以外に、Q_Bタンパク質の立体構造の変化によっても抵抗性が獲得されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] F.Sato: Mol.Gen.Genet.214. 358-360 (1988)

  • [文献書誌] 佐藤文彦: 組織培養. 15(1). 7-11 (1989)

  • [文献書誌] Y.Shigematsu: "Proceedings of II International Symposium on Primary and Secondary Metabolism of Plant Cell Cultures" Springer-verlag, (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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