• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

ペルオキシダーゼのX線結晶構造解析と機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63560084
研究機関京都大学

研究代表者

森田 雄平  京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50027174)

研究分担者 山下 穂波  京都大学, 食糧科学研究所, 教務職員
三上 文三  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (40135611)
相原 茂夫  京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (20027197)
キーワードペルオキシダーゼ / タンパク質X線構造解析 / ミエロペルオキシダーゼ / ヘムタンパク質
研究概要

セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)の一次構造、X線構造解析及びヒト白血球ミエロペルオキシダーゼの反応機構についての研究を行い、次のような成果を得た。
1.HRPの一次構造ーHRPの中性成分については一次構造が既に明らかにされているが、今回結晶化に成功した塩基性成分については不明であった。電子密度の解釈のためには一次構造の知見が必要であるので本成分のトリプシン及びキモトリプシン消化物の分析を行うことによりその全一次構造を決定した。その結果、本成分は中性成分とは約70%の相同性を有することを明らかにした。
2.HRPのX線構造解析ー硫安溶液中より折出させた斜方晶の結晶について4軸回折計でデータの収集を行い、原結晶、白金及び銀の重原子置換結晶の2.8〓までのデータを収集した。まず4〓までのデータを用いて位相決定を行った結果、本酵素の分子外形(60×4.5×4.5〓)、ヘムの位置及びαーヘリックスの配置等の知見を明らかにすることができた。本酵素のヘリックスの配置は既報のチトクロムcペルオキシダーゼの結果と類似性があるが細部においてはかなり異なっている。現在位相決定を3〓まで進め、一次構造の結果を基にポリペプチド鎖のトレースを行っている。
3.ヒト白血球ミエロペルオキシダーゼのヘムの決定ーミエロペルオキシダーゼのヘムの構造を決定するためにNMRを用いて検討した。まず本酵素にC^<15>N^<【○!-】>を配位させた錯体を形成し^<15>NーNMRを測定した。次に鉄3価のハイスピン型及びDースピン型(CN-錯体)について^1HーNMRを測定してこれらのスペクトルをヘムモデル錯体と比較した結果、本酵素のヘムはクロリン骨格を持つ事が強く示唆された。現在、大サブユニットのヘム結合部位及びそのアミノ残基の同定について検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Morita: Journal of Biochemistry. 103. 693-699 (1988)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi