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1988 年度 実績報告書

大豆グリシニン分子構造のタンパク質工学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 63560085
研究機関京都大学

研究代表者

内海 成  京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (40111976)

キーワード大豆タンパク質 / グリシニン / タンパク質工学 / 遺伝子発現 / 分子集合
研究概要

植物性タンパク質の利用性を拡大するためには、その消化性、機能特性を改善することが要求される。このためには目的タンパク質の分子構造を解明し、消化性、機能特性がどのような分子構造に基づくのかを明らかにする必要がある。本研究では、大豆タンパク質の主成分であるグリシニンの分子構造を解明するために、タンパク質工学的に修飾した人工的グリシニンを調製し、グリシニンの分子集合機能および高次構造を解析することを目的としている。本年度は、グリシニンのcDNAの微生物細胞における大量発現系を確立するとともに、タンパク質工学的修飾をほどこしたグリシニンサブユニットタンパク質を調製した。
1.大量発現系の確立:グリシニンcDNAの大腸菌における発現にはシグナルペプチド部の除去が必須であること、また翻訳開始コドン直後の塩基配列の違いが発現量に大きく影響することを見い出した。その結果、全菌体タンパク質当り約20%の発現が達成された。一方、酵母では、その発現にシグナルペプチド部の除去は不要であり、発現タンパク質からシグナルペプチドが正しく切断されることを見い出した。発現量は全菌体タンパク質当り約5%であった。また、両発現タンパク質とも分子集合能力を持っていた。
2.変換タンパク質の調製:グリシニン構成サブユニットのドメイン交換、あるいは親水性領域の除去、メチオニンなどを連絡してコードする合成DNAの挿入などの方法によって、改変cDNAを調製した。各変換cDNAを上記発現系で発現させ、改変タンパク質を調製している。
3.次年度の展開:各種変換グリシニンの分子集合能力を密度勾配遠心分離と電気泳動で、二次構造を分光学的に、四次構造を電子顕微鏡観察により解析する。その結果を非変換グリシニンと比較することにより、グリシニンの分子構造を解明する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shigeru Utsumi: FEBS Letters. 233. 273-276 (1988)

  • [文献書誌] Shigeru Utsumi: Gene. 71. 349-358 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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