研究概要 |
抗生物質生産菌として、放線菌73菌株、Bacillus属16菌株、Cephalosporium 1菌株をスクリ-ニングした結果11菌株(Streptomyces longwoodensis,S.tubercidicus,S.antibioticus,S.phaeofaciens,S.toyocaensis,S.celluloflavus,S.sclerogranulatus,S.lincolnensis,S.clavurigerus,S.griseus及びBacillus brevis)がVB様活性物質を生産することを見いだした。VB活性生産量は,各々500units/ml500units/ml,100units/ml,100units/ml,100units/ml,5unitsuml,5units/ml,4units/ml,1unit/ml,0.5unit/ml,0.2unit/mlであった。 2.C_<18>逆相カラムを用い、CH_3CN20%→80%のグラディエント溶出条件下、既知のVBーA,Bは12分に、又VBーCは8分に溶出される。S.lincolnensis,S.clavurigerus及びB.brevisは、単一の活性成分を生産しており、同様にS.tubercidicus,S.phaeofaciens及びS.toyokaensisは2成分、S.longwoodensis,S.celluloflavus及びS.sclerogranulatusは3成分、S.antibioticusとS.griseusは4成分の活性物質よりなることが判明した。 3.生産されている活性物質が、実際にVB類縁であることを確認するために、S.antibioticusを選び、変異株のスクリ-ニングを行った結果、高生産株NFー18株を得た。各種炭素源、窒素源の影響を調べた結果、コハク酸ナトリウム、グリセロ-ル、corn steep liquor及び酵母エキスよりなる培地が最適であることが判明し、野生株の50倍の生産量である5000units/mlを達成できた。5literの培養液より、酢酸エチル抽出、活性炭カラムクロマトグラフィ-、逆相HPLCにより2.3mg(4×10^6units)の誘導因子を単離した。各種機器分析の結果、本誘導因子はVBーAであることが確認された。 4.各種VB類縁体を合成し、その誘導活性を比較検討した結果、誘導活性発現に必須の部分構造を明らかにすることができた。
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