研究課題/領域番号 |
63560204
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
喜田 和四郎 三重大学, 生物資源学部, 教授 (50024823)
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研究分担者 |
前川 行幸 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (90115733)
野田 宏行 三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024825)
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キーワード | アマノリ / プロトプラスト / 細胞融合 / 糸状体 / マセロチ-ム / 組織培養 |
研究概要 |
1.アサクサノリ、スサビグリ-ンの培養 野外で養殖したアサクサノリとスサビグリ-ンの成葉体の先端部を顕微鏡観察し、成熟した果胞子のある部分を集めた。1%ヨ-素/滅菌海水で滅菌後シャ-レ中に16℃、12時間明期/12時間暗期、1200luxで1週間保存した。1ケ月後に成長の早い糸状体をPES培地に移し、19℃で14時間明期/1時間暗期、1200luxの長日で培養し、大量の糸状体を得た。ついで、水温を16℃に下げ、10時間明期/14時間暗期の短日処理を施したところ、成熟を始め、4週間後に殻胞子を放出した。週1回PES培地を換え、光強度を4000luxとし培養を続けたところ、3ケ月後に長さ1cmの葉状体を得た。 2.細胞融合による優良品種の作出 両葉体をパパイン2%含む海水(pH7.4)で10分間前処理後、アワビ中腸腺のアセトンパウダ-とマセロチウムRー10をそれぞれ2%づつ含む0.3Mマンニト-ル/海水中で4時間振盪することにより、プロトプラストが作製できた。20μのナイロンメッシュで濾過したプロトプラストを1x10^5/mlの濃度で電気融合に付した。融合条件は、0.3Mマンニト-ル含有PES培地中、細胞泳動用高周波数0.25ー2MHz、融合用印加電圧を200ー700V、印加パルス数を1〜2回として各々の条件を組合せて細胞融合を試みた。その結果、プロトプラストはパ-ルチェ-ンを形成するにいたらなかった。その原因は融合用印加電圧が十分に高まらないためと推察された。0.3Mマンニト-ルPESを蒸留水に換え同上の各種条件で融合を試みたところ、わずかのプロトプラストが融合したが、細胞分裂にいたらなかった。現在、細胞融合遠心付加装置を用いて融合を検討中である。
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