研究課題/領域番号 |
63560204
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
喜田 和四郎 三重大学, 生物資源学部, 教授 (50024823)
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研究分担者 |
前川 行幸 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (90115733)
天野 秀臣 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (40024830)
野田 宏行 三重大学, 生物資源学部, 教授 (70024825)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 海藻 / タンパク質 / プロトプラスト / 組織培養 / アミノ酸 / 植物ホルモン / 抗腫瘍活性 |
研究概要 |
1.高タンパク海藻のスクリ-ニングと海藻の栄養価 122種の海藻のうち、紅藻アマノリ属、ハリガネ、ウシケノリは粗タンパク質含量が高く37%ー44%に達し、大豆に匹敵することが判った。制限アミノ酸とアミノ酸スコア-からみる限り、食用海藻の中ではコンブ、ワカメ以外は特に栄養的価値に問題はなかった。 2.海藻タンパク質の生化学的性質 海藻タンパク質の研究を妨げる細胞壁多糖を除去するため、緑藻アナアオサ、リボンアオサ、ウスバアオノリ、ヒトエグサ、褐藻ワカメ、マコンブ、紅藻スサビノリ、ツカサアミ計8種のプロトプラストを作製しそのタンパク質組成、アミノ酸組成、SDSーポリアクリルアミドゲル電気泳動挙動を調べた。プロトプラストにすると、タンパク質組成、電気泳動挙動は藻種によって様々に変動し葉体とは大きく異なった。アミノ酸組成はプロトプラストと葉体では概してよく似ていたが、アルギニン等一部のアミノ酸は藻種によって葉体の数倍も多くなった。 3.海藻タンパク質の抗腫瘍活性 褐藻14種、紅藻1種の糖タンパク質画分のヒトWIー38VAー13細胞に対する増殖抑制率を調べた。アカモク、ヒジキ、Ascophyllum nodosum、マツモの4種海藻が有効であった。日本人が常食しているヒジキを取り上げ、組織培養で有効成分を生産するため、植物ホルモン、有機酸、糖の生長促進効果と成分変化について検討した。生長にはサイトカイニン、αーケトグルタ-ル酸、グルコ-スが有効であったが、抗腫瘍活性を持つ糖タンパク質の増加には、サイトカイニンより生長はやや遅いもののオ-キシンを5μg/100ml添加することが最も有効であった。
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