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1988 年度 実績報告書

水産動物からのノリ細胞壁構築多糖分解酵素の精製とこれらの性質に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63560206
研究機関佐賀大学

研究代表者

中川 浩毅  佐賀大学, 農学部, 教授 (80038223)

キーワードスサビノリ / 海藻多糖 / マンナン / ポルフィラン / キシラン / アワビ / β-1,4-マンナナーゼ
研究概要

1.スサビノリから3種の細胞壁構築多糖を分離した:
スサビノリを繰り返し85%エタノール中で煮沸して、藻体から可溶成分をほぼ完全に抽出除去した。得られた藻体(残渣)を繰り返し純水中で煮沸して、熱水抽出画分と残渣に分けた。前者から、エタノール分別沈澱により粗製ポルフィランを得、これをダウエックス50-X2(H^+)処理およびバイオゲルP-30ゲルろ過で精製した。残渣から、10%NaOHで可溶化後エタノール分別沈澱により、キシランとマンナンを得た。これらの多糖はいずれも、水に不溶であったが、超音波処理により可溶化することができた。ダウエックス50-X2(H^+)処理およびバイオゲルP-10ゲルろ過により精製した。スサビノリ細胞壁多糖は、ポルフィラン、マンナンおよびキシランから成り、これらの含量比はほぼ20:2:1であることが判明した。セルロースは認められなかった。
2.アワビ内臓からスサビノリマンナン分解酵素を精製し、その性質を明らかにした:
海藻を摂食しているアワビの内臓から抽出した粗酵素液中に、スサビノリマンナン(β-1,4-マンナン)を分解しうる酵素が比較的多量に存在することを見いだした。粗酵素液からこの酵素を、硫安分画、DEAEセファセルタロマトグラフィー、SP-セファデックスクロマトグラフィーおよびウルトロゲルA_cA34ゲルろ過により精製した。本酵素の分子量は25,000、最適pHは6、pH安定性はpH6〜8でほぼ安定であった。本酵素によるスサビノリマンナンの分解産物は、主に2〜6糖であった。
3.今後の研究計画:
(1)スサビノリから分離した3種の多糖の構成糖を詳細に検討し、さらにこれらの構造を主にNMRで研究する。
(2)アワビ内臓からのマンナン分解酵素の基質特異性などを研究する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中川浩毅: Nippn Suisan Gakkaishi. (1989)

  • [文献書誌] 中川浩毅: Agric.Biol.Chem.(1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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