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1988 年度 実績報告書

魚介類筋肉における遊離Lーヒスチジン関連化合物の生理的機能

研究課題

研究課題/領域番号 63560209
研究機関共立女子大学

研究代表者

阿部 宏喜  共立女子大学, 家政学部, 助教授 (80086727)

研究分担者 大間々 砂智子  共立女子大学, 家政学部, 助手 (20118863)
キーワードヒスチジン / カルノシン / アンセリン / バレニン / 魚類筋肉 / 緩衝能 / HPLC
研究概要

数種魚類筋肉中に多量に存在するLーヒスチジン(His)あるいはHis関連ジペプチドのカルノシン(Car)、アンセリン(Ans)およびバレニン(Bal)の筋肉緩衝物質としての機能を明らかにする目的で、次のような検討を行なった。
1.市販の標品を用いて無機リン酸、His関連化合物6種、およびβーアラニン以外のアミノ酸からなるHis含有ジペプチド6種のpH6ー8における緩衝能を測定し、2ー40℃の範囲でこれらの緩衝能の温度依存性を検討した。無機リン酸、Car、Ansの緩衝能は極めて高く、その温度依存性は僅かであったが、His、BalおよびτーメチルHisの緩衝能は低く、温度依存性も大であった。一方、Ala・HisやSer・Hisの緩衝能はAnsと同じであり、必ずしもHis関連化合物が緩衝物質として最適とは言えないことがわかった。
2.上記の各化合物のpK値を測定し、温度依存性を調べた。無機リン酸のpK値は温度の影響を受けにくいが、その他の化合物のpKはいずれも温度の上昇につれて低下した。この低下はAns、Car、Balでは同程度であったが、HisやτーメチルHisでは40℃ではpKが6以下に低下した。また、HisがC末端側の方がpKが高いことがわかった。
3.HPLCによるHis関連化合物の分離定量においてこれまで0.1nmol程度であった感度を上げるために、PTCおよびFMOCでプレラベルしてODSカラムで分離する方法を種々検討した。しかし、感度は100倍に上昇するものの分離が不十分であった。そこで、従来用いていたSCXカラムにより分離後、OPAでポストラベルし、蛍光検出することにより、1pmolまで測定が可能になった。この方法により、数種の無脊椎動物筋肉にもCarやAnsが存在することが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroki ABE: Comparative Biochemistry and Physiology.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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