研究課題/領域番号 |
63560222
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
神尾 〓 山形大学, 農学部, 教授 (00007072)
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研究分担者 |
我妻 忠雄 山形大学, 農学部, 助教授 (70007079)
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キーワード | ヨシ(アシ) / リビングフィルター / ヘドロ / 土の乾燥 / 干拓地 / N、P、K、Naの浄化(脱窒、脱リン、脱カリ) / 浄化繊維 |
研究概要 |
1.ラインメータにおけるヨシの生育状況について;ヨシの草丈は4月下旬から6月上旬までに急激に伸びて、8月上旬の出穂期までに斬増する。ヨシの葉面積指数は8月上旬に最大12.5となり、その後、斬減する。乾物重は4月下旬から9月まで増大し、その後、葉が落ちた分だけ若干減少する。 2.ヨシ植生区と裸地区における土中水分の相違について;ヨシ植生区と裸地区において、pH値が1.7以上とpH値が2.7以上の出現日数で比較すると、ヨシ植生区では深層部に地下水位の出現頻度が集中し、これに対して、裸地区では表層付近に地下水位の出現頻度が集中していた。 3.ヨシに含まれる養分(Na、Ca、Mg、Fe、Mn、P、NK)含有率の季節変化について;N、PおよびKのヨシの含有率は若い植物体で高く、成長するにしたがって、減少した。FeおよびMnの含有率は6月上旬までは成長するにつけて減少したが、その後はあまり大きな変化はみられなかった。Na、CaおよびMgの含有率は6月上旬までにいったん減少し、その後、8月上旬まで増加し、そして再び減少した。 4.ヨシ植生区と裸地区における土壌物理性の相違について;ヨシ植生区における地表面から深さ20cmまでの土層には、ヨシの細根量がきわめて多かった。ヨシ植生区では酸化層とキ裂の深さは、それぞれ、約64cm、約115cmであった。これに対して、裸地区ではそれぞれ21cmと31cmで、ヨシ植生区に比して、排水性はきわめて不良であった。 5.ヨシとイネの土耕栽培し、1株の生育経過を明らかにした。N、P、Kの吸収量を比較した結果、ヨシのNとPの含有率はイネに比して高かったが、N、P、Kの吸収量はヨシに比して、イネの方が多かった。
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