水管理・制御が可能なパソコンシステム一式と、ゲート動作のための副走査盤一式を予定どうり購入・設置・稼動開始した。配分を受けた金額と当初計画の差額は、サーボ式水利計を校費で補った。これらによるこれまでの研究の概要としては、送水時の流量・水位を制御するゲートの流量係数の検討を行い、次に水位流量の数理モデルの精度を検討するためにも、パソコンによる流量制御のうち、小流量で変動成分の大きなものに対する、バルブの絞り込みによる効果の検討を行った。次に定量分水装置の分水量の変動を規制する部分の水理機能を実験的に確かめ、このデータ計測について、本研究で開発した水利計測システムが利用できるようにした。ここで得た結果は、実用的な定量分水システムの設計に応用することができる。またパソコンからの出力制御として、水路内のゲート開度をポテンショメータから取りこみ、これと目標値(開度)との差を付属のモータに指令するものがある。このとき既設の操作盤の横に副操作盤を設置して実現するものであるが、本年度ではこれを含めたシステム全体の設計とハードの連結ならびに基本的なシステム動作プログラムを作成し、動作させるまでに至った。
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