研究課題/領域番号 |
63560248
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業気象・生物環境制御学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中山 敬一 千葉大学, 園芸学部, 教授 (90009697)
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研究分担者 |
今 久 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60153706)
羽生 寿郎 聖徳学園短期大学, 教授 (00009515)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 土壌水分 / 蒸発散 / 毛管上昇水量 / 水収支 |
研究概要 |
本研究はAMeDASデ-タを使用して耕土層の土壌水分を予報するためのモデルを構築し、その実用化を図ることに目的をおいて実施した。開発した予報モデルは耕土層の水収支式を基本とするもので、各種水収支項に関連するサブモデルから構成される。モデルの概要と適応性に関する実験結果は以下のようにまとめられる。 1.蒸発散量の予測サブモデル AMeDASデ-タの日照時間から純放射量を推定し、これと気温より蒸発散位をPriestley&Taylor法により推定するというモデルを構成した。また、乾いた耕地面からの蒸発散量の推定には、計器蒸発量を使用した補完法が適用しうることを明らかにした。しかし、蒸発散量の推定には植被の影響を考慮しなければならないなどの改良点も残されている。 2.毛管上昇水量の予測サブモデル 対象耕土層の不飽和透水係数を決定し、動水勾配をを耕土層中心とそれより1m下の土層の水理ポテンシャルをそれぞれ耕土層の全含水量と圃場容水量に相当するものであると仮定して求め、毛管上昇水量をDarcy則によって推定するというサブモデルを構成した。この推定値の導入によって耕土層の水分予測値が大きく改善されることを明らかにした。 3.流去水(地表面流出量+浸透水量)の予測法 大量降雨後の土壌水分プロフィ-ルのゼロフラックス面の移動特性を把握し、この面が耕土層下部に現われる日の耕土層の土壌水分が圃場容水量に相当するという仮定のもとに流去水を決定する方法を提案した。 4.予報モデルの適応性について 緩傾斜地や畝立て栽培畑などにおける適応試験を行い、本研究で開発したモデルの適応性はかなり広いことを確認した。
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