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1988 年度 実績報告書

ラットの性成熟に至る生殖系ホルモンの分泌パターンに及ぼす日内照明時間の影響

研究課題

研究課題/領域番号 63560253
研究機関東北大学

研究代表者

梅津 元昭  東北大学, 農学部, 助手 (30005649)

キーワード性成熟 / 雌ラット / 照明条件 / 初回排卵 / 生殖ホルモン
研究概要

本年度は雌ラットについて、連続照明および完全暗黒条件下での飼育による、性成熟過程への影響に関して以下の結果を得た。〓雌ラットの性成熟到来の指標である、膣開口、初回発情排卵の時期は、正常照明 (LD) と比較すると連続照明 (LL) により促進し、完全暗黒 (DD) により遅延することが確認された。しかし初回排卵時の排卵数および卵巣重量には差が認められなかった。また、3区とも性せいじゅつ到来後30日以内には正常な4日周期の性周囲の回帰が観察された。このことから、これらの照明条件は雌ラットの性成熟到来の時期は影響するが、性成熟到来時の卵巣機能には影響しないことが明らかとなった。〓性成熟までの成長に関して、体重および正常な発育に必要とされているGH、PRLの消長を調べた。その結果、生後30日齢までの体重の増加はDD区で遅れる傾向がみられたが、LL区とともにLD区との間に差はみられなかった。血中GHおよびPRL濃度の消長に関しても3区間に差はみられず、性成熟到来までの成長に関しては明らかな影響は見られなかった。〓生殖内分泌機能に及ぼす影響をみるため、性成熟到来まで卵巣重量および子宮重量の変化、及び血中FSH、LH、性ステロイドホルモン濃度の消長を調べた。卵巣重量の増加は、LD区に比べてLL区では早く、DD区で遅れる傾向がみられた。血中FSHの消長は、2〜3週齢時にみられるピークがLL区で早く、DD区で遅れる傾向がみられた。LD区でピークがみられた時期は、LL区、DD区ともにその濃度は低かった。血中E_2濃度は、生後2週齢まで高かったが、LD区に比べるとDD区で高く、LL区で低かった。以上の結果から、これらの照明条件は性成熟に至までの下垂体-卵巣系、特に2〜3週齢時のFSHのピークおよび卵巣の発育に影響を及ぼすことが示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Umezu: 日本不妊学会雑誌. 33. 213-219 (1988)

  • [文献書誌] M.Umezu: 日本不妊学会雑誌. 33. 483-487 (1988)

  • [文献書誌] K.Goto: Theriogenologyix. 29. 615-629 (1988)

  • [文献書誌] 山海直: 小動物臨床. 7. 72-73 (1988)

  • [文献書誌] A.Miyamoto: Animal Reprod.Sci.17. 177-184 (1988)

  • [文献書誌] 佐久間勇次 監修,梅津元昭: "ウサギ生殖生理と実験手法" 近代出版, 88-94 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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