研究課題/領域番号 |
63560266
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
岡本 悟 佐賀大学, 農学部, 教授 (00041640)
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研究分担者 |
小林 真 佐賀大学, 農学部, 助手 (70039337)
前田 芳實 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50041661)
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キーワード | 日本ウズラ / 選抜実験 / 体重 / 遺伝率 / 選抜限界 / 間接選抜反応 |
研究概要 |
日本ウズラの6週齢体重を指標として体重大方向へ42世代選抜を続けた体重大系統を材料として、選抜を引き続き継続する区(LL)と選抜を一時中止して系統内交配を行う区(LR)および対照閉鎖集団(RR)をそれぞれ4世代進めて、LLの選抜反応と間接選抜反応を追究した結果は以下の通りであった。LLの雄ではさらに選抜効果が認められたが、雌では世代間の変動が大きく、一定した傾向が得られなかった。LLにおける6週齢体重の実現遺伝率は0.28であり、RRの遺伝率に比較してかなり低く、LLの遺伝的固定度はかなり高いと考えられた。間接選抜反応と考えられるLLのふ化率及び受精率はかなり低下し、とくに受精率の低下が著しかった。LLの産卵形質のうち平均卵重の世代間差は小さく、初産日齢及び100日齢までの産卵数はRRに比較してやや劣ったが、100日齢までの総卵重は平均卵重が大きいためにすぐれる結果となった。照明時間と飼料中蛋白含量を変更して育成した場合の1世代のみの結果では、3集団とも雄は大きくなったが、雌では3集団とも小さくなっており興味ある反応が認められているのでさらに2世代進める予定である。 選抜42世代における体重小系統(SS)の受精率は低下し、系統の維持が困難となった。そこで対交配から種雄を毎日交替させる交配法に切り換えての選抜実験を行った。SSの発育はRRに比較して異なる増体パターンを示した。42-46世代の6週齢体重は各世代の雄、雌とも一定しており、SSの遺伝的固定度はかなり高いと考えられた。交配方法を変更した後の受精率及びふ化率は急速に回復し、46世代ではRRとほぼ同じ水準となった。しかし、初産日齢は遅れ、100日齢までの産卵数と総卵重も劣った。次に3系統(LL、RR、SS)の筋肉蛋白代謝回転測度を3週齢及び6週齢で測定したところ、統計間で大きく変化しており、とくに合成速度においてLLが大きく、SSが小さかった。
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