• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

ウェットホワイト床皮からのコラーゲン生化学材料の調整

研究課題

研究課題/領域番号 63560274
研究機関東京農工大学

研究代表者

久保 知義  東京農工大学, 農学部, 教授 (90031179)

研究分担者 石井 泰博  東京農工大学, 農学部, 助手 (90015090)
白井 邦郎  東京農工大学, 農学部, 助教授 (70107168)
キーワードアルミニウム鞣し剤 / ウエットホワイト / コラーゲン / 生化学材料
研究概要

ウエットホワイトの脱アルミニウム条件について
代表的な製革副産物である牛皮と豚皮のウエットホワイト床皮を、最終pH3以下になるように再ピックル処理(0.1Mギ酸/1M塩化ナトリウム溶液浸漬)することにより、皮中のアルミニウムを殆ど完全に(95%以上)除去することができた。再ピックルの前に水酸化ナトリウム溶液等によるアルカリ処理を施すとアルミニウムの除去は更に容易になる。
2.ウエットホワイト中の合成鞣剤の除去について
ウエットホワイトの調整の際に芳香族系合成鞣剤を使用した場合は、その床皮にこれが含まれることになる。合成鞣剤は上記の再ピックルでは20-25%除去され、アルカリ処理と再ピックルを組合せた場合には除去率は40%程度に上昇した。しかし完全に除去することは困難であることが認められた。従って脱アルミニウム後の高度利用の用途によっては、ウエットホワイト床皮の選別が必要になる。
3.脱アルミニウム処理床皮の性状について
上記の脱アルミニウム処理で得られた床皮の示差熱分析の結果、アルミニウム結合コラーゲンよりも10〜20°C低い60〜70°Cの領域にネーチブコラーゲン線維の変性を示す明瞭な吸熱ピークが得られた。これはウエットホワイト床皮から適当な脱アルミニウム処理により、未変性コラーゲン材料が得られることを証明してる。
4.床皮からの線維分散体の性状について
以上のように精製した床皮をホモジナイザーで中性の媒体中で破砕することにより、粒度分布測定装置で広い範囲に粒度分布をなす線維ないし細線維の分散液が得られた。酸性媒体中ではほぼ透明で粘性の強いコラーゲン溶液が得られ。ペプシンで90%以上の可溶化率が得られた。アミノ酸分析、電気泳動などでIコラーゲンの特長が確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 久保知義、白井邦郎、石井泰博: 皮革化学. 35. (1989)

  • [文献書誌] 久保知義、白井邦郎、石井泰博、水谷茂章: 日本畜産学会報. 60. (1989)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi