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1989 年度 研究成果報告書概要

家畜の体液・組織アイソザイムの同時測定による多変量解析的診断法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63560299
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関北海道大学

研究代表者

安田 準  北海道大学, 獣医学部, 助手 (20142705)

研究分担者 首藤 文栄  北海道大学, 獣医学部, 助手 (60001533)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
キーワード乳酸脱水酵素(LDH) / クレアチンキナ-ゼ(CPK) / アイソザイム / 牛(ホルスタイン) / 馬(サラブレッド) / 実験動物 / 臓器 / 尿
研究概要

1.健常牛の肝LDHアイソザイムはLDH1 31.7%,LDH2 24.8%,LDH3 27.3%,LDH4 12.8%,LDH5 3,3%であった。水腫性変性を伴う肝病変では健常牛よりLDH1,2が増加した。脂肪肝ではLDH1の減少とLDH2の増加がみられた。欝血肝ではLDH1の減少とLDH3,4,5の増加が、また壊死性病変ではLDH1,2の減少とLDH3,4,5の増加が認められた。これらの病群間でLDHの各分画を変数にして判別分析を実施したところ、正判別率は欝血肝群と脂肪肝群とで72%、欝血肝群と壊死群で79%であった以外は、各病郡間で80%以上であり、良好に判別された。肝細胞の酸素欠乏による機能障害はLDHアイソザイムパタ-ンを変化させる要因であると推察された。
2.ICRマウス、ウィスタ-ラット、モルモット、ゴ-ルデンハムスタ-の肝、膵、胃、小腸、心、大腿二頭筋、子宮、腎皮質、脾、リンパ節、脊髄および赤血球中のLDHとCPKアイソザイムを、組織電気泳動法にて分析した。マウス、モルモット、ハムスタ-ではLDHは5本、ラットでは4本のアイソザイムバンドを認めた。CPKは各動物とも3本のアイソザイムバンドを認めた。ハムスタ-ではMMバンドはさらに2つの亜分画に分離した。本分析は近交系の遺伝学的、系統発生学的分類に応用できるものと考えられた。
3.牛に実験的腎実質病変を作出すると、尿および腎皮質、髄質ともLDHアイソザイムは対照と比べてM型サブユニットの活性上昇が著明であり、腎病変により尿LDHアイソザイムパタ-ンは直接影響されることが示唆された。臨床例でも高度の腎症や腎結石症などで尿LDHと強く相関するパタ-ンが得られた。
4.馬の限局性筋萎縮症の病変部位の筋LDHアイソザイムはLDH5が90%を占めた。筋LDHの嫌気的代謝活性の強さは筋病変部>対側健常筋>健常馬の同一部位であり、筋萎縮部位の酸素欠乏が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Jun Yasuda: "Lactate dehydrogenase isaenzyme patterrs in bovine liver tissue" Jpn.J.Jet.Sci.51. 733-739 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Jun Yasuda: "Lactate dehydrogerase and creatine phosphokirase in tissue of laboratory animals" Jpn.Vet.Res.38. 19-29 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Jun YASUDA: "Lactate dehydrogenase isoenzyme patterns in bovine liver tissue" Jpn. J. Vet. Sci. 51, 733-739.1989.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Jun YASUDA: "Lactate dehydrogenase and creatine phosphokinase isoenzymes in tissue of laboratory animals" Jpn. J. Vet. Sci. 38, 19-29, 1990.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-03-26  

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