| 研究課題/領域番号 |
63570146
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| 研究機関 | 鹿児島大学 |
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研究代表者 |
佐藤 栄一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60004579)
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| 研究分担者 |
後藤 正道 国立療養所星塚敬愛園, 研究検査科, 科長
蓮井 和久 鹿児島大学, 医学部, 講師 (70198703)
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| キーワード | HTLVーI associated myelopathy(HAM) / HTLVーI遺伝子 / Polymerase chain reaction(PCR) / 成人T細胞白血病 / HTLVーIによる肺病変(HAB) |
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| 研究概要 |
これまでに、ATL剖検例の検討によって、その神経症状の多くが腫瘍の直接浸潤によるものと考えられること、非ATL剖検例の脊髄の検索により、HTLVーIキャリア、ノンキャリアのどちらにもT細胞が脊髄実質内に存在することなどを本研究で明らかにしてきた。HTLVーI感染が関与するHAMについても、その病変の本態と成立機序については不明の点が多い。本年度は、HAM剖検例のパラフィンブロックを用いてPolymerase chain reaction(PCR)によるHTLVーIウイルスゲノムの検索を行ない、HTLVーIの臓器内分布を検討した。〔対象と方法〕ATL症例を用いてPCRの至適条件を求めた後で、典型的HAM剖検例のフォルマリン固定10ミクロンパラフィン切片よりDNAを抽出し、HTLVーIのTax領域をコ-ドするプライマ-SK43/44、Pol領域をコ-ドするプライマ-SK110/111、並びにヒトβグロビン(HBG)プライマ-を用いて50サイクルのPCRを行い、各々 ^<32>PラベルしたSK45、SK112、HBGを用いてドットハイブリダイゼイションを行なった。〔結果〕HBGは全ての検体で陽性、taxは肺・肝・腸腰筋・脊髄・坐骨神経に陽性であった。リンパ節・延髄・視神経は弱陽性で、腎・大脳・小脳・中脳・橋・HTLVーI陰性対照には陰性であった。〔考察〕HTLVーIによる肺病変が注目されているが、今回の検索によって、HAMの肺・肝・腸腰筋などにおいては脊髄よりややシグナルは弱いながらも明らかなウイルス遺伝子を認め、HTLVーIは予想以上に多くの臓器の疾患と関係している可能性が示唆された。
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