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1989 年度 実績報告書

ヌ-ドマウスに移入されたアロT細胞の消長に関する実験病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570161
研究機関京都大学

研究代表者

栗林 景容  京都大学, 医学部, 助手 (10064578)

研究分担者 花岡 正男  京都大学, ウィルス研究所, 教授 (30027304)
キーワードGVH反応 / ヌ-ドマウス / キメラ / CD8細胞 / CD4細胞 / 抗ドナ-反応
研究概要

はじめに(BALB/C×C578U/6)(CB6)F_1ヌ-ドマウスに非H-2遺伝子群が同一でH-2遺伝子のみ異なる(BALB.B×BIO.Thy-1.1)F_1と非H-2遺伝子群が異なり同一のH-2遺伝子を有する(BIO.D2×BIO.Thy-1.1)F_1の脾細胞を移入することによりそれぞれに誘導されるGVH反応と移入されたドナ-T細胞の消長を解析した。前者脾細胞の移入により比較的強いGVH反応が誘導され約60%が死亡したが約40%のCB6F_1ヌ-ドマウスは生存した。生存ヌ-ドマウスではドナ-T細胞はThy-1.1抗原を指標にした検索の結果除去されていた。この結果はConA反応がみられないことからも確認された。また非H-2のみ異なる後者の系ではCB6_1ヌ-ドマウスはGVH反応による症状を呈することなく全例長期生存した。ドナ-T細胞も長期にわたり体内を循環しておりConAにも反応することから機能性と考えられた。このドナ-T細胞は局所GVH反応を利用したアッセイによりレシピエントであるCB6F_1マウスに対する反応性は若干低下はみられるものの維持されていること、DBA/2第3者マウスに対する反応性は正常に保持されていることが判明した。このような安定したキメリズムが成立するためには何等かの調節機序が作用していることを示唆する。次にGVH病を誘導するT細胞亜群をC57BL/6の脾細胞をドナ-、CB6F_1ヌ-ドマウスをレシピエントに用いた系で解析した。400R照射CB6F_1ヌ-ドマウスに惹起されるGVH反応(病)は主としてドナ-由来のCD8細胞によること及び非照射CB6F_1ヌ-ドマウスには抗ドナ-がみとめられことが見出された。この抗ドナ-反応はCD8細胞に対してはレシピエント体内でのrepopulationは抑制せずにGVH病惹起能を抑制し、CD4陽性細胞に対してはrepopulationを抑制することが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kagemasa Kuribayashi: "Lethal Graft-versas-host disease in nude mice 1.Establishment of model systems" Transplantation. 46. 267-273 (1988)

  • [文献書誌] Yuji Matsubayashi: "Fate of donor T cells in systemic graft-versus-host reaction" Transplantation Proceedings. 21. 3036-3038 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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