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1988 年度 実績報告書

細菌性感染症における、ハーゲマン因子・カリクレイン・キニン系の生体防御的役割

研究課題

研究課題/領域番号 63570167
研究機関熊本大学

研究代表者

山本 哲郎  熊本大学, 医学部, 助教授 (60112405)

キーワードハーゲマン因子 / カリクレイン・キニン系 / 細菌性プロテアーゼ / 血管透過性亢進 / 炎症反応 / 組織破壊 / 生体防御機構 / 日和見感染症
研究概要

1.病原菌を中心とした各種細菌由来のプロテアーゼについて、ハーゲマン因子活性化能の有無を、in vivo及びin vitroで、モルモットの系を用いて検討した。セラチア60K及び73Kプロテアーゼ、緑膿菌アルカリプロテアーゼ及びエラスターゼ、ビブリオ菌プロテアーゼ、好熱菌サーモライシン、及び枯草菌サブティリシンが、セラチア56Kプロテアーゼと同様に、ハーゲマン因子を活性化し、皮内注射により、カリクレイン・キニン系を介した血管透過性亢進を惹起した。黄色ブドウ球菌V8プロテアーゼ及び真菌由来のストレプトマイセスプロテアーゼはハーゲマン因子を活性化しなかった。
2.ハーゲマン因子・カリクレイン・キニン系という連鎖系のうち、ハーゲマン因子だけが細菌性プロテアーゼによる活性化の対象になるのか否かを、モルモット血漿プレカリクレインや高分子キニノーゲン及びそれらの特異抗体を用いて、in vivo及びin vitroで検討した。上記プロテアーゼのうち、サーモライシン、サブティリシン及びビブリオ菌プロテアーゼは、プレカリクレインを直接活性化することも可能であったが、残りのプロテアーゼはその能力がなかった。一方、V8プロテアーゼ及びストレプトマイセスプロテアーゼは、高分子キニノーゲンから直接キニンを遊離した。従って、この連鎖系の活性化からみると、細菌性プロテアーゼは、ハーゲマン因子のみを活性化するもの、ハーゲマン因子とプレカリクレインを共に活性化するもの、及び、両者を活性化しないがキニノーゲンから直接キニンを遊離するものの3種に、暫定的に分類されることが明かとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yamamoto,Tetsuro.: Biochimica et Biophysica Acta. 966. 196-206 (1988)

  • [文献書誌] Molla,A.: Journal of Biochemistry. 104. 616-621 (1988)

  • [文献書誌] Matsumura,Yasuhiro.: Japanease Journal of Cancer Research. 79. 1327-1334 (1988)

  • [文献書誌] Yamamoto,Tetsuro.: "Kinins V" Plenum Publishing., (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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