昨年度の時間的集積性に引き続き、今年度は空間的集積性についても検討を加えた。 全国で実施されている結核・感染症サ-ベイランスの資料を用い、毎週報告のある19疾病を対象として分析を行った。 空間集積性の指標としては、隣接する都道府県間での流行のピ-クの間隔を指標化することによって行った。 また、時間的集積性の指標と空間的集積性の指標を総合化することにより、伝播力を推定し対象疾病を分類した。 分類された型として、(1)流行がみられない疾病、(2)流行がみられるが、空間的集積性のみられない疾病、(3)流行がみられ空間的集積性も強くみられる疾病があった。 次に空間的集積性について、都道府県内の保健所単位で、観察を行った。 この場合、疾病の観測される定点が少なく、流行現象が安定しておらず空間的集積性についても十分に安定した指標とはならなかった。
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