研究課題/領域番号 |
63570270
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山内 春夫 新潟大学, 医学部, 教授 (30134919)
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研究分担者 |
内藤 笑美子 新潟大学, 医学部, 助手 (80018811)
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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キーワード | DNAフィンガープリント / 個人識別 / 親子鑑定 / Nyoプローブ / 非放射性DNAプローブ / スルフォン化標識プローブ |
研究概要 |
DNAフィンガープリント法は、法医学の分野において、個人識別や親子鑑定に極めて有用であることが知られ、注目を集めている。しかし、本法はまだ一般的に広く利用されるにいたっておらず、一般化されない大きな理由としてアイソトープの使用があげられている。 本研究では今年度、アイソトープ使用に係る問題を解消すべく、非放射性DNAプローブを用いたDNAフィンガープリント法の検討を行った。 方法は、ヒト末梢血から抽出したDNAを制限酵素(HaeIII)で切断し、1.3%アガロースゲルで電気泳動を行ったのち、ナイロンメンブランに転写した。以後、DNAの標識と検出にはTakaraのCHMIPROBEキットおよびBoehringerのDNALabelling & Detectionキットを用いて〜スルフォン化標識のMyoプローブ、Boehringerのキットではジゴキシゲニン標識のMyoプローブを用いハイブリダイゼーションを行ったのち、両キットともに免疫学的手法によりバンドを検出した。 その結果、スルフャン化標識プローブを使用した場合、2.5μgのDNAからフィンガープリントを作成することが可能であった。これはアイソトープを用いたDNAフィンガープリント法に匹敵する感度を示している。ジゴキシゲニン標識のMyoプローブを用い〜プローグを使用した場合では、2.5μgのDNAからは明確なフィンガープリントが得られなかった。 以上の結果から、スルフォン化標識プローブは長期間保存可能であり、これまでの放射性プローブに換わりうると考えられる。
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