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1988 年度 実績報告書

ヒト肺肥満細胞の増殖と分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570341
研究機関東北大学

研究代表者

丹野 恭夫  東北大学, 医学部 附属病院, 助手 (20133944)

研究分担者 山内 広平  東北大学, 医 学部附属病院, 助手 (20200579)
キーワード好塩基球 / 肥満細胞 / 気管支肺胞洗浄 / インターロイキン / 線維芽細胞 / ヒ スチジン脱炭酸酵素 / tumor necrosis factor-α
研究概要

ヒト気管支肺胞洗浄液細胞 (BAL) 、ヒト好塩基球性白血病細胞株K U812Fおよびrat basophilic leukemia cell (R BL) を用いて以下の実験成績を得た。設備はCO_2 incubator B L-160 (十慈科学工業) を購入しこれら細胞の培養に活用した。1.PHA刺激 ヒトリンパ球培養上清をPEAEで部分精製したT細胞因子の添加により、BAL肥 満細胞 (MC) 数は非添加に比して2倍多かったが、inoculum sizeよ りは減少しており、増殖ではなくsurvivalの維持による細胞数の差と思われ た。2.線維芽細胞とBAL細胞をcocultureしたところ、サフラニン陽性 MCが2倍、ヒスタミン含量が3〜5倍に上昇する例があった。3.recombi nan+IL-3とIL-4の組合せで約2倍多いBALMCが得られたが、ヒスタ ミン含量は変化しなかった。Nerve growth factorやfibro blast growth factorの効果は認められなかった。またBAL cellのcolony形成も認められなかった。4.KU812Fを無血清培地で 培養し細胞中のhistidin decarboxylase (HDC) 活性を測 定したところ、12〜40pmol/min/maproteinの範囲で検出され た。この活性はPMA10nMの刺激により、4時間後をpeakとする誘導が認め られた。Caionophoreや抗ヒトIgE抗体の刺激では誘導は認められなか った。5.PBLからのtumor necrosis factor (TNF) - αの誘導を試みた。特異抗原 (ovalbumin) あるいはCaionophor eの刺激でPBLより24時間後上清にTNF活性が認められた。この活性は抗マウ スTNE-α抗体で完全に中和された。次に、マウスTNE-αcDNAをprob eとしてNorthern blot analysisを行ったところ、oval buminあるいはCaionophore刺激PBLには2kbのTNF-αmR NAの発現が認められた。
以上、BALMCの培養と種々の因子に対する反応性、培養細胞株のHDC活性 、TNF活性などを追究することにより、ヒト肺MCを含めたMC/好塩基球系の増 殖と分化に関する解析を進めていく方針である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Tanno;Y.Shindoh;T.Takishima: American Review of Respitrato ry Disease.

  • [文献書誌] R.Mamune;Y.Tanno;Y.Miura;T.Takishima ;K.Maeyama;T.Watanabe;K.Kishi;T.Fukuda: Journal of Allergy and Clinical Immunology.

  • [文献書誌] I.Ohno;Y.Tanno;K.Ymamuchi;S.Ida;T.Ta kishima: To hoku Journal of Experimental Medicine. 156. 209-210 (1988)

  • [文献書誌] I.Ohno;Y.Tanno;K.Ymamuchi;H.Ohtsu;T. Takishima: Journ al of Immunology.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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