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1988 年度 実績報告書

血管形成術後再狭窄防止の基礎的研究ー平滑筋増殖を抑制する非凝固性ヘパリン製剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63570401
研究機関高知医科大学

研究代表者

嶋田.和幸 カズユキ  高知医科大学, 医学部, 講師 (90145128)

研究分担者 近森 大志郎  高知医科大学, 医学部, 助手 (80197607)
松林 公蔵  高知医科大学, 医学部, 助手 (70190494)
キーワードヘパリン / 血管平滑筋細胞 / 増殖 / 血管内皮細胞 / 非凝固性 / アンチトロンビンIII / 血管形成術
研究概要

ヘパリンの血管平滑筋細胞増殖抑制作用を検討するためのインビトロ実験系を確立するために、まず基礎検討を行なった。ラット胸部大動脈の小片をペトリディッシュ上に20%牛胎児血清を含むRPMI1640培養液中でエクスプラントした。2ー3代継代したものを凍結保存し、必要に応じて、それを融解し、再培養した。増殖能の検定にあたっては、培養平滑筋細胞を24穴ペトリディッシュに、1穴あたり6000個の細胞を蒔き、24時間後、0.4%牛胎児血清を含む培養液で3日間インキュベートレ、増殖停止の状態にした。ついでヘパリン(180国際単位/mg)100μg/mlを含む、あるいは含まない20%牛胎児血清含有培養液中で細胞を増殖させた。毎日、細胞数を血球計算盤を用いて測定した。3日目頃から、ヘパリンで処置した細胞は対照の細胞に比し明らかに増殖が抑制され、7日目における細胞数は対照の約60%であった。我々は以前、血管内皮細胞のプロテオグリカン代謝をキシロシドによって阻害すると、培養液中に大量の遊離グリコサミノグリカンが放出されることを見いだした。この時、その中にヘパリン類似物質も相当量存在していることから、キシロシド処理あるいは未処理の内皮細胞培養液の血管平滑筋増殖抑制作用につき、ヘパリンと同様な検討を加えた。結果は、内皮細胞培養液は、ほぼヘパリンと同程度の増殖抑制効果を示したが、内皮細胞の株によりその効果はばらつきが大きいものであった。キシロシドで処理した内皮細胞培養液は、対照のそれと比較しても有意な差はなかった。ついで、アンチトロンビンIII親和性及び非親和性ヘパリンを分画するに必要なアンチトロンビンIIIアフィゲルの作製法を確立した。平滑筋増殖抑制作用をインビトロおよびインビボで実験するために必要な非アンチトロンビンIII親和性アフィゲルを作製するため、大量のアンチトロンビンIIIを現在大量の豚血漿より作製中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shimada,K,et al: Heart ans Vessels. 3. 175-181 (1987)

  • [文献書誌] Shimada,K,et al: Blood. 73. 191-193 (1989)

  • [文献書誌] 島田和幸: 臨床病理. 36. 646-651 (1988)

  • [文献書誌] 島田和幸 他: 血液と脈管. 19. 293-295 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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