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1990 年度 実績報告書

圧負荷肥大心筋の細胞膜イオン輸送機構に関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 63570404
研究機関九州大学

研究代表者

牧野 直樹  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60157170)

研究分担者 吉田 敏  大分医科大学, 医学部, 助教授 (50158440)
矢野 健一  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60230281)
畑 知二  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90198739)
キーワード圧負荷肥大心 / 自然発症高血圧ラット / カテコラミン受容体 / アルファ-遮断剤 / ベ-タ-遮断剤 / アンギオテンシン転換酵素阻害剤 / 心筋肥大退縮 / ラット
研究概要

心筋肥大の進展と共に細胞膜イオン輸送機構がそれに適応するように変化することは前年度までの研究で証明した。本年度は肥大の進展とカテコラミン受容体の関係について検討した。即ち、一坦肥大が完成された後に種々の薬剤に対して肥大の退縮効果が認められるか否か、更に退縮によりカテコラミン受容体はどのような対応をなるのか併せて検討した。実験には大動脈狭窄ラットおよび自然発症型高血圧ラットを用いた。肥大の進行に従い狭窄ラットではアルファ(α)受容体数の増加を認めたがベ-タ-(β)受容体数には変化がなかった。大動脈狭窄ラットが6週間経過した後、α遮断剤、β遮断剤、アンギオテンシン転換酵素(ACE)阻害剤の各々を6週間経口投与した。α受容体数はACE阻害剤が最も低下を示した。一方、β受容体数には変化を認めなかった。以上より、ACE阻害剤が心筋肥大の退縮効果を認め、この中でα受容体の役割が重要と考えられた。次に、肥大の完成した自然発症高血圧ラットに上記のACE阻害剤の投与を10週間行なった。αおよびβ受容体数には非投与のそれと比較して差を認めなかった。また、受容体の親和性は何れの実験においても各々の対照群と差を認めなかった。以上より、肥大モデルによってカテコラミン受容体の対応は異なり、退縮作用も一様でないことが確認できた。前年度までに行なった細胞膜のイオン輸送は、肥大モデルの差による変化はあまり認めなかったが、カテコラミン受容体はその対応が異なることを確認できた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] SATOSHI YOSHIDA,NAOKI MAKINO,MASAZUMI TAKESHITA: "Effet of Anoxia of Carotid of Spontaneously Hypertensive Rat:studies of Scanning Electron Microscopy and Fourier Transtorm Infrared Spectroscopy" J.Clin.Biochem Nutr.8. 41-50 (1990)

  • [文献書誌] 松井 寛輔,牧野 直樹,矢野 健一,仲西 廣展,矢永 尚士: "肥大退縮との受容体の関係" 心筋の構造と症謝. 12. 701-711 (1990)

  • [文献書誌] H.Matui,N.Makino,K.Yano,T.Hata,T.Yanaga: "Reversion of α_1ーadrenoceptorin the regression of Cardiac hypertrophy with enalapcil" Circulation.

  • [文献書誌] N.MAKINO,H.Nakanishi,H.Matsui,K.Yano,T.Yanaga: "Alterations of Heart Membrane Ca^<2+> transport in streptozotocin induced Cardiomyopathy" Raven Press, (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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