研究課題/領域番号 |
63570443
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原 寿郎 九州大学, 医学部, 講師 (40150445)
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研究分担者 |
永田 真理 九州大学, 医学部, 医員
水野 由美 九州大学, 医学部, 医員
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キーワード | 好中球 / チトクロームb / モノクローナル抗体 / Tリンパ球 / 自己免疫疾患 |
研究概要 |
好中球チトクロームbは活性酸素の産生に関与し、慢性肉芽腫症の大部分で欠如あるいは低下がみいだされる。チトクロームbは、正常好中球表面に存在するか否か、又細胞表面から欠如していることが慢性肉芽腫症の診断に有用であるか否か不明であった。。そこでヒト好中球チトクロームbに対するモノクローナル抗体を用い、正常者、慢性肉芽腫症患者7例(男6:女1)、患児の母親3名の好中球膜表面チトクロームbをフローサイトメーターにより測定した。その結果男性患者6例では欠損ないし著減、女性患者1例では正常に存在、母親3名中2名でチトクロームbが正常に存在する群と欠如する群が混在した。このように好中球表面チトクロームbを測定することは慢性肉芽腫症の診断上有用であり、保因者の検索、遺伝形式の推定にも役立つ。この方法は必要血液量が少量ですみ出生前あるいは新生児期の慢性肉芽腫症の診断にも応用できることが判明した。 Tリンパ球表面機能分子に対する自己抗体の有無をループスエリテマドーデス(SLE)79例において検索した。Tリンパ球に対する抗体の有無をモノクローナル抗体の結合阻害で調べたところ3CD2モノクローナル抗体の結合阻害が2例にみられ、CD3、CD28モノクローナル抗体の結合阻害はみられなかった。又正常ヒトリンパ球に対する活性化をフォルボールエステル存在化でみると31例に有意のDNA合成促進がみられた。病勢との関連等を現在検討中である。
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