• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

SLEモデルマウスにおける異常T細胞の機能についての病因論的解析(異常T細胞由来因子の増殖/増殖抑制機能の免疫系変調における役割について)

研究課題

研究課題/領域番号 63570449
研究機関横浜市立大学

研究代表者

横田 俊平  横浜市立大学, 医学部小児科, 助手 (10158363)

研究分担者 松山 秀介  横浜市立大学, 医学部小児科, 教授 (20045983)
キーワードSLE自然発症マウス / MRL@lprマウス / 増殖因子 / TGFβ
研究概要

(1)SLE自然発症マウス:MRL/lprコロニーをSPF状態で樹立することに成功した。生後5ケ月での致死率は約50%であり、腎組織の継時的な組織学的検索によりループス腎炎にcompatibleな腎炎像がえられた。すなわちperoxidase標識抗体を用いたABC法によりIgGの基底膜への顆粒状沈着が証明された。(2)MRL/lprマウスの異常Tリンパ球由来増殖因子の検討のためNRK144細胞の樹立を試みた。シャーレでの継代は10%FCS加MEMで行ったが、soft agar上での増殖因子bioassayにおいては2.5〜3.5%FCSとしbackgroundの良好な条件の設定に成功した。(3)腫大した末梢リンパ節より異常Tリンパ球のみを精製する方法として、抗Lyt-2mAbおよび抗L3T4mAbを用いた細胞障害法を確立した。この方法の効率は、精製前後のLyt-2^+細胞、L3T4^+細胞の割合をFACS cell sorterをもちいて検討し、Lyt-2^+細胞が15%→0.5%、L3T4^+細胞が25%→0.5%となることから確認した。4.異常Tリンパ球の産生する増殖因子を高濃度でえるため、1×10^7/mlの細胞濃度でFCSを添加しない状態で48時間細胞培養した。培養上清を10000rpmで高速遠心し、その上清をMW10000cut-off値のメンブレインを用いた限外濾過にかけ濃縮し、さらにセントリコンを用いた濃縮法を加えて最終的に培養上清を300〜400倍に濃縮した。ついでこの濃縮液をP-60カラムにかけ約3mlずつのfractionを得た。(4)分画した上清をNRK144を用いたbioassayで検討すると、分子量2〜30000の分画に明らかに増殖活性を認め、しかもEGF-dependentであることから現在知られている増殖因子のなかではTGFβにきわめて類似した因子であることが示唆された。(5)TGFβは増殖因子であるにも拘らず免疫担当細胞にたいしては抑制的に作用するため、抗TGFβ抗体の作製は困難であった。しかし合成ペプチドを抗原として抗体が作製された。この抗体を用いて現在Western Blotting法でTGFβの同定を行っている。(6)さらにTGFβ-DNA probeを入手しNorthern Blotting法にてTGFβ-mRNAを確認している。

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi