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1988 年度 実績報告書

視床下部CRHmRNAの調節機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570536
研究機関岡山大学

研究代表者

橋本 浩三  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (60033370)

研究分担者 牧野 晋也  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
景山 甚郷  岡山大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00169393)
キーワードACTH放出ホルモン / 急性ストレス / 慢性ストレス / バゾプレッシン視床下部 / 下垂体後葉
研究概要

1.ラットに慢性拘束ストレスを加えると視床下部のCRH免疫活性(IR)は一時的に増加するが、その後対照群との間に有意差がなくなる。しかし新たなストレスに対し副腎ステロイドの反応性は増強を示した。
2.ラットに2%食塩水を1週間与え、CRHやvasopressin(AVP)の産生部位である室旁核(PVN)、神経終末のある正中隆起部(ME)や下垂体後葉のIR-CRHやIR-AVP、PVNに於けるCRHmRNAを検討した結果、PVNやMEのIR-CRHは高張食塩水投与により有意の変動を示さなかったが、後葉のIR-CRHは約4倍に増加していた。IR-AVPはPVNで変動を示さず、MEでは1/4、後葉では1/20に減少していた。血中ACTH対照群との間に差がなく、血中AVPは高張食塩水投与で約5倍に増加していた。AVPmRNAはPVNや視索上核で著明に増加していた。以上、高張食塩水投与によりAVPの合成が著明に亢進する一方、血中へのAVPの持続分泌の結果、後葉のAVP含量が著明に減少することが明らかになった。又、後葉のCRHがPVNやMEのCRHより大きい変動を示したことより、後葉のCRHは循環動態の変化に関連して変動することが示唆された。
3.副腎摘除ラットでは血中ACTHは著増を示すが、MEのIR-AVPが増加を示し、IR-CRHは1週間以内にはむしろ減少を示す。AVPmRNAはPVNでやはり増加を示し、AVPが副腎摘除の際のACTH分泌に一役を担っていることが示唆された。
以上の様にAVPmRNAはinsituhybridization法により検討が可能となり、CRHmRNAについても現在CRHmRNAに対する2種類の相補オリゴヌクレオタイド(GENDFIT,NEN)を入手し、αATP^<35>Sを用いて標識してanti-sense probeを作成することにより検討が可能となったので、慢性ストレスラット、高張食塩水負荷ラット、副腎摘除ラットの視床下部CRHmRNAにつき検討しつつある所である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kozo Hashimoto.: Regularoty Pepbides. 23. 117-126 (1988)

  • [文献書誌] Kozo Hashimoto.: Acta Med Okayama. 43. (1989)

  • [文献書誌] Kozo Hashimoto.: Endocrinology.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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