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1988 年度 実績報告書

中等度悪性群びまん性Bリンパ腫の発生機序に関する分子細胞遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570572
研究機関京都大学

研究代表者

福原 資郎  京都大学, 医学部(第一内科), 助手 (40142301)

研究分担者 錦成 優  京都大学, 教養部, 助教授 (70101251)
山辺 博彦  京都大学, 医学部(病理検査部), 助教授 (00135592)
キーワードB細胞性リンバ腫 / 濾胞性リンパ腫 / 14q32転座 / bcl-2遺伝子
研究概要

〔目的〕我が国のB細胞性リンパ腫の特性を明らかにするために、び慢性リンパ腫におけるbcl-2遺伝子の関与を検索した。
〔対象と方法〕B細胞の膜表面形質を示す40例のび慢性リンパ腫を対象とした。組織診断は生検リンパ節のHーE標本に基づいた。同じ生検リンパ節の腫瘍細胞より高分子DNAを抽出し各種制限酵素で消化後、サザン法による解析を行った。プローブは14q32に位置するIgH遺伝子JH領域のDNAブラグメントと18q21に座位するbclー2遺伝子におけるmajor切断点領域の"probe b"を用いた。
〔成績〕40例のすべてに単クローン性を示すIgH遺伝子の再構成バンドを認め、bclー2遺伝子はこのうちt(14:18)をもつ2例の大細胞型リンパ腫症例に再講成を示した。1例ではHindIII断片とBamHI断片の双方に2本の再構成バンドを認め、他の1例はこれらの制限酵素処理にて各々1本の再構成バンドを示した。これらのbcl-2再構成バンドは、後者のHindIIIを除きいずれもJH再構成バンドと異なるサイズにあった。
〔考案〕我が国のび慢性Bリンパ腫におけるbcl-2遺伝子再構成の頻度は、"probe b"に関し、米国人症例に比して、明らかに低率である。この所見は、先に報告した我が国と米国のろ胞性リンパ腫における頻度差(日本:27%、米国:60%)に類似する。さらに、陽性例におけるその再構成様式は、現在報告されているろ胞性リンパ腫とは異なる動態を示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nosaka Tetsuya: Journal of Clinical Investigation. 81. 1824-1828 (1988)

  • [文献書誌] Shirou Fukuhara: Blood. 71. 1748-1751 (1988)

  • [文献書誌] Hiroshi Kamesaki: Japanese Journal of Cancer Research(Gann). 79. 1193-1200 (1988)

  • [文献書誌] Hitoshi Ohno: Cancer Research. 48. 4959-4963 (1988)

  • [文献書誌] Hitoshi Ohno: Actn Heamatologica Japonica. 51. 1522-1527 (1988)

  • [文献書誌] Ryuichi Amakawa: Blood. 73. 265-272 (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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