研究課題/領域番号 |
63570585
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (40091566)
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研究分担者 |
加藤 一哉 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70175280)
柿坂 明俊 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60194677)
山本 哲 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50125415)
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キーワード | ハイブリッド人工肝臓 / バイオマトリックス / 肝不全 / 遊離肝細胞 / マイクロキャリアー / ポリスチレン誘導体 / 代謝機能補助 |
研究概要 |
肝臓は生体の物質代謝の中枢であり、生命維持に最も重要な役割を担う臓器である。したがって、ひとたび重篤な機能不全に至れば、その予後は極めて不良である。しかしながら、肝臓は極めて再生力の旺盛な臓器であるので。この不全状態を何らかの方法で補助し、乗り切ることができれば救命の可能性がある。この人工的な手段が人工肝臓である。従来の人工肝臓は、肝の解毒機能の一部しか補助できないという限界がある。そこでわれわれは、肝のもうひとつの機能である代謝機能をも補助する人工肝臓の開発を生体材料によるorganの再構成をblomimeticなアプローチにより達成させることを目的とした。 1.肝細胞の接着・進展に適した材料の選択: ハイブリッド人工肝臓のリアクターとして遊離肝細胞を利用するが、この場合肝細胞の機能を良好な状態で長時間維持する必要がある。そこで、その基質として、天然素材のバイオマトリックスやコラーゲンを、合成基質として、ポリスチレン誘導体を検討した。 2.各種基質における肝細胞の機能の検討: 形態学的に光顕で、また代謝機能状態は肝細胞の生化学、エネルギー代謝などを比較した。 3.成績: 細胞の静置培養の状態をみると、バイオマトリックスやコラーゲンでは、細胞は時間経過とともに接着扁平化するが、PVLAではほぼ球形のまま接着生存していた。アンモニアの除去能、グルコース産生能、エネルギー代謝状態は、ほぼ同様な成績であった。
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