研究課題/領域番号 |
63570585
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (40091566)
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研究分担者 |
柿坂 明俊 旭川医科大学, 医学部, 助手 (60194677)
山本 哲 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50125415)
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キーワード | ハイブリッド型人工肝臓 / 遊離肝細胞 / バイオマトリックス / アルギン酸カルシウムゲル / 被包化肝細胞 / 代謝機能補助 |
研究概要 |
遊離肝細胞を代謝のリアクタ-とするハイブリッド型人工肝臓を作製する場合、最も重要な解決要素として、生物材料側としては、高度な機能を発現する細胞をいつでも大量に入手可能であること、人工材料側としては、細胞が機能を高度に長時間発現しうる環境を提供することなどがあげられる。本年度は、この細胞と材料の相互関連の観点から、天然材料としてのコラ-ゲン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、バイオマトリックスなどを、人工材料として、ポリスチレン誘導体、Cytodex、アルギン酸カルシウムゲルなどの基質としての有用性を検討した。 1.静置培養法による各種細胞接着基質の検討・・・天然基質としてのコラ-ゲン、フィブロネクチン、ビトロネクチンは、ほぼ同様の細胞接着動態を示し、バイオマトリックスでは、扁平化は軽度であった。人工基質としてのポリスチレン誘導体ては細胞の扁平化は示さず、Cytodexではその表面に軽度き扁平化をもって接着した。アルギン酸カルシウムゲルに細胞を固定化すると、浮遊培養系でも良くそのviabilityが維持された。 2.浮遊培養系による接着基質の検討・・・バイオマトリックスやCytodexの表面に接着させて浮遊培養を行うと、20時間程度の培養に良く耐えた。 3.アルギン酸カルシウムゲル固定化肝細胞・・・ゲルに細胞を被包化することによる、そのviabilityを長期間維持する事が可能であり、リアクタ-として有用であった。親脂性膜との併用によるモジュ-ルの検討により、phenolの代謝除去が認められた。
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