研究課題/領域番号 |
63570589
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平山 克 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20181191)
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研究分担者 |
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
志賀 清人 東北大学, 医学部, 助手 (10187338)
北村 道彦 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (10153131)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 講師 (50101142)
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キーワード | 食道癌 / 自家骨髄移植 / r-IL-III / r-G-CSF / GM-CSF / マクロファージのFc-αレセプター / 食道癌の根治手術 |
研究概要 |
1.自家骨髄移植の臨床適用に関して:食道癌根治手術の開胸操作時に必然的に切除される助骨片からの骨髄細胞の採取・保存手技に関しては、ほぼ確立し得たと考えている。即ち、現在までに総計60例以上の症例に対して本手技を施行しており、計2cm前後の助骨片より、ほぼ確実に5×10^7個以上の骨髄有核細胞を採取することが可能となった。また、採取細胞数と年齢、性別等との関連に関してもほぼ明らかにする事が出来た。さらに、骨髄の採取及びin vitroにおける培養及び凍結保存等の操作において、contaminationをきたす事は殆んどなくなった。自家骨髄移植の臨床適用を推進においては、安全性の確保という意味において、操作上の無菌性の確立は極めて重要な事項であり、本年度の研究成果により、このポイントをほぼクリア出来たものと考えている。2.in vitroにおける各種CSFの効果について:CSFとして、r-IL-III、r-G-CSF、h-GM-CSFの3者を使用した。本年度は30症例について検討を行った。まず、G-CSFのin vitro培養における至適濃度に関しては、これまで確たる報告がなく、種々の濃度について検討を重ねた結果、1〜10ng/mlにおいて最も細胞増殖効果が顕著であることが判明した。CSF単独投与における増殖促進効果では、いずれも培養開始後2〜3日目に細胞数はピークとなるが、G-CSFとGM-CSFの効果は同程度であり、意外にも、IL-IIIの効果が最も劣るという結果を得た。さらに、CSF同志の同時併用は単独投与より明らかに有効であった為、現在さらに検討をすすめている。3.抹消マクロファージFc-αレセプター解析について:食道癌患者のMφFcr-レセプター (ケミルミネッセンス法) は、根治手術前後、再発の有無と強く相関する事が明らかとなり、さらに検討を重ねている。
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