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1989 年度 実績報告書

副腎腫瘍におけるステロイド産生異常とチトクロ-ムP450遺伝子発現との関連

研究課題

研究課題/領域番号 63570594
研究機関名古屋大学

研究代表者

舟橋 啓臣  名古屋大学, 医学部, 講師 (50135357)

研究分担者 佐藤 康幸  名古屋大学, 医学部, 助手 (70196278)
今井 常夫  名古屋大学, 医学部, 医員
村田 善晴  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80174308)
キーワード副腎腫瘍 / 副腎皮質ホルモン合成酵素 / チトクロ-ムP450 / 遺伝子発現 / ステロイド産生異常症 / 原発性アルドステロン症 / クッシング症候群
研究概要

1.ヒト副腎組織におけるP450遺伝子発現の検討
側鎖切断酵素(SCC)cDNA、21水酸化酵素(C21)cDNA、17α水酸化酵素(17α)cDNAを用いて原発性アルドステロン症、クッシング症候群、非機能性副腎皮質腺腫での腫瘍部と腫瘍付随正常副腎組織における各々のP450遺伝子発現を検討している。原発性アルドステロン症の腫瘍組織においてコルチゾ-ル産生のキ-エンザイムである17α水酸化酵素遺伝子が発現していることが認められた。このことは原発性アルドステロン症腫瘍細胞でもコルチゾ-ルを産生するということを示唆する結果である。これら遺伝子発現と実際の酵素蛋白の関連を知るために免疫組化学を用いた検討に着手した。
2.ACTHによる副腎P450遺伝子発現調節の検討
副腎腫瘍におけるステロイド産生はACTHの影響を強く受けているため、ACTHとP450遺伝子発現との関係を検討することは臨床材料の結果を解析する上で重要である。このラットを用いたP450遺伝子の発現調節に関する研究も前年度に引き続き行っている。ラットの下垂体を摘除し下垂体摘除後のSCC、C21の2種類のP450 mRNAを経時的に定量した。また下垂体摘除ラットにACTHを投与し同じくSCC、C21 mRNAの定量を経時的に行った。その結果、SCC及びC21は共に下垂体摘除で減少しACTH投与で共に著明に増加した。副腎皮質初代培養細胞を用いた研究ですでに報告されていることと合致し、in vitroでの結果をin vivoでも証明した最初の報告である。またSCCの変化はC21より早く強く認められた。ACTHによりP450遺伝子発現は調節され、その中でもSCCとC21ではACTHによる発現調節に差があることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 今井常夫: "デキサメゾン及びACTHのラット副腎皮質ホルモン合成酵素チトクロ-ムP450遺伝子発現に及ぼす作用" 環境医学研究所年報. 40. 181-184 (1989)

  • [文献書誌] Tsuneo Imai: "Alteration in the expression of genes for cholesterol side-chain cleavage enzyme and 21-hydroxylase by hypophysectomy and ACTH administtation in the rat adrenal" Journal of Molecular Endocrinology. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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