研究課題/領域番号 |
63570597
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 満一 大阪大学, 医学部, 助手 (50162160)
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研究分担者 |
山本 仁 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
久保田 直行 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
門田 守人 大阪大学, 医学部, 講師 (00127309)
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キーワード | ラ氏島移植 / 再構築ラ氏島 / antigen-modulation / γ-irradiation |
研究概要 |
我々は、ラ島の抗原性を量的質的に低下させることによって、免疫抑制を行わずにラ島を長期生着させる事が可能かどうかを検討してきた。既に、ラ島の移植時に含まれる、リンパ節、血管片などのla陽性細胞を除去することによって長期生着が可能であることを報告している。今回は、内分泌細胞のみからなる再構築ラ島を作成することによって、ラ島の抗原性をさらに低下させ、長期生着が可能かを検討する。又、移値ラ島をγーirradiationすることによって、ラ島の抗原性を質的に低下させ、生着延長を試みる。63年度は、再構築ラ島の作成と、ラ島へのγーirradiationの効果の検討を行った。 1.再構築ラ島の作成:単離したラ島を、trypsinによりsingle cell suspensionにまで分離し、再度凝集させることによって再構築ラ島を作成した。我々は現在、la抗体による免疫染色法、cell sorterによる解析等の手法を用いて抗原量の定量的な評価を行っており、かつMLC、CMLなどのin vitroの系においても抗原提示能を検討中である。 2.ラ島に対するγーirradiationの検討:γ-irradiationによるラ島内の内分泌細胞への影響を調べるために、mouseのラ島に様々な量の,照射を行ったのちに同系移植を行った。2400radまでの照射では、全例が200日以上正常血糖を示したのに対し、4000rad以上照射した群では200日以内にほぼ全例が高血糖になった。よって内分泌細胞の機能低下を起こさないためには、4000radまでにとどめる事が必要であることがわかった。更に、同種移植において、十分に抗原提示能を低下させ、かつ又、insulin分泌能を損なわない至適doseを現在検索中がある。
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