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1988 年度 実績報告書

腹部多臓器移植の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570601
研究機関鹿児島大学

研究代表者

田中 紘輝  鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (00163519)

研究分担者 浜田 信男  鹿児島大学, 医学部附属病院, 医員
原田 袋蔵  鹿児島大学, 医学部附属病院, 助手 (70198919)
平 明  鹿児島大学, 医学部, 教授 (30041289)
キーワード腹部多臓器移植 / GVHD / サイクロスポリンA / 移植膵内分泌機能
研究概要

豚を用いて腹部多臓器移植を行い、免疫抑制剤(サイクロスポリンA)を投与して、1.長期生存成績、2.血清中サイクロスポリン濃度の推移、3.移植膵に関する内分泌機能、4.肝機能、腎機能に関する生化学的検査を行い以下の成績を得た。1.長期生存成績:耐術豚数は9頭であった。平均生存日数は6.4日で、最長20日であった。6日以上生存した4頭のうち3頭は死亡しており、その死因は、GVHD、肺炎、敗血症で各々1頭づつであった。6日未満死亡の5例の死因は肺水腫2、肺炎、気胸及びイレウスが各々1頭づつであった。GVHDを呈し、20日目に死亡した例の剖検時病理組織学的検査で、直接死因は肺炎であった。移植臓器にはrejectionの所見は認められなかった。recipient皮膚にはGVHD特有のhyperkeratosisとリンパ球浸潤が著明で、骨髄にはplasmoio cellが著名であった。2.CyAは4mg/kg/日、2時間かけて点滴静注した。血清中CyAの日内変動は45〜6391ng/mlと、ばらつきを示した。CyAの至適濃度を決定するに当たって、投与量、回数については今後詳細な検討が必要である。又、prednisolone併用についても検討していく必要があると思われた。3.膵内分泌機能検査:0.5g/kgブドウ糖静注負荷時の血糖値、IRI(immunoreactive insulin)、IRG(immunoreactive glucagon)を経時的に、120分まで測定した。血糖値は、60分で平均120mg/dl、insulin及びglucagonは血糖値によく反応し、分泌されていた。
4.生化学検査:血清ビリルビン値は全経過を通して、3mg/dl以下であった。GOTは術直後一時的に高値を示したが、5日以降は100KaU以下であった。GPTは全経過を通して100KaU以下であった。血清アルブミンは概ね3.0g/dl周辺の値を示した。BUNは全経過を通して30mg/dl以下で血清クレアチニンは2.5mg/dl以下であった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 平明: 移植. 19. 79-83 (1984)

  • [文献書誌] 熊谷輝雄: 日本外科学会雑誌. 89. 1058-1065 (1988)

  • [文献書誌] Teruo Kumagae.: Acta Med Univ Kagoshima. 30. 23-32 (1988)

  • [文献書誌] 熊谷輝雄: 日本外科学会雑誌. 87. 418-422 (1986)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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