研究概要 |
ヒスタミン受容体拮抗剤の肝再生におよぼす影響の検索として、臨床肝切除症例を以下の3郡にわけて種々のヒスタミン受容体拮抗剤の残存肝への影響をRetrospectiveに検討した:I群(肝切除のみ、n=12)、II郡(肝切除+cimetidine200mg x4/day,n=22)III郡(肝切除+famotidine20mg x2/day,n=23)。ヒスタミン受容体拮抗剤は、術后30日まで主に経口投与された(経口不能の際は静注投与)。肝切除は亜区域切除以上であった。術後血液生化学、凝固能検査を、術后1、3、7、14および28日にそれぞれ施行し、各群間で比較検討した。各群での在院死は一例もみられなかった。各パラメ-タ-は以下の如くであった。 【table】 以上のごとく、臨床側においては、ヒスタミン受容体拮抗剤による肝障害は(少くとも臨床常用量に関する限り)認められなかった。
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