研究課題/領域番号 |
63570660
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
島崎 靖久 大阪大学, 医学部, 助手 (60116043)
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研究分担者 |
谷口 和博 大阪大学, 医学部, 助手 (90171842)
松田 暉 大阪大学, 医学部, 講師 (00028614)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | カテ先パルス・ドップラ-カテ-テル / 複雑心奇形 / Pontan手術 / 肺血管抵抗 |
研究概要 |
複雑心奇形に対するFontan型手術成績を左右する主因子は肺血管抵抗値であり、術前にあらかじめ肺血管抵抗を正確に推定することが手術成績向上に重要である。しかしながらチアノ-ゼを有する心疾患では本来の肺動脈を介する以外の側副血行が多く、Fickの原理から求めた肺血管抵抗値は、これら大量の側副血流を含めた全肺血流量より求めた全肺血管抵抗値であり、術後再建された肺動脈の血管抵抗値と著しく異なることが多い。本研究はFontan手術後に再建される肺動脈の真の肺血管抵抗の正確な測定にある。 1.基礎的検討 心臓カテ-テル検査中に大腿動脈及び、大腿静脈内にカテ先ドップラ-トランスデュ-サ-を挿入し、カテ先電磁流量計により測定した血流量と比較検討し、本システムによる肺血流量測定の正確度を確認した。 2.臨床的検討 複雑心奇形に於いて、心臓カテ-テル検査中にドップラ-トランスデュ-サ-を体肺動脈短絡及び肺動脈内に挿入し、手術で用いる肺動脈の血流量を直接測定した。この血流量及び肺動静脈圧から肺血管抵抗を算出した。また従来のFick法にても肺血管抵抗を算出し、この値と比較検討した。後者で測定した肺血管抵抗値は、前者の値よりも有意に高値であった。これら症例の内、Fontan型手術が施行された症例で、術後早期及び遠隔期の肺血流量を測定し、肺血管抵抗を求めた。これらFontan型手術後の肺血管抵抗は、術前ドップラ-法にて求めた肺血管抵抗と良好な相関を認めた。
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