研究課題/領域番号 |
63570669
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
佐古 和廣 旭川医科大学, 医学部, 助手 (80113736)
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研究分担者 |
程塚 明 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00229204)
苫米地 正之 旭川医科大学, 医学部, 助手 (80164010)
米増 祐吉 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30038666)
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キーワード | 脳虚血 / 中大脳動脈閉塞 / 痴呆 / アセチルコリンレセプタ- / オ-トラジオグラフィ- |
研究概要 |
平成2年度は、我々の開発した同時標識オ-トラジオグラフィ-法にて中大脳動脈閉塞(MCAO)後の脳血流とムスカリン性アセチルコリンレセプタ-(mAChR)を測定した。mAChRの方は3HーQNBとcarbachol、pinezepineよりそれぞれtotal binding、M1レセプタ-(postーsynaptic)、M2レセプタ-(preーsynaptic)に分けて測定した。結果は虚血部位を20ml/100g/min以下のsevere ischmic area、20ー40ml/kg/minのmoderate ischmic areaに分けて検討するとMCAO3時間、6時間ではsevera ischemic area、moderate ischmic areaのtotal bindingは共に10%以内の低下にとどまり、比較的良く保たれていた。24時間後にはsevere ischmic areaでは43〜35%、moderate ischmic areaでは17%の低下を示した。 severe ischmic areaのM1、M2結合能についてみるとM2レセプタ-に比較してM1レセプタ-の方が低下率は著明であった。この解釈はpreとpost synaptic sideのレセプタ-の脆弱性の差か、あるいは最近dialysis法を用いた分析によると虚血巣ではアセチルコリンの前駆体のコリンが増加していることが報告されていることよりsynaptic spaceに集積したコリンによる結合部位の占拠によることが推測されるが、この点に関しては今後の検討を要する。
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