研究課題/領域番号 |
63570689
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
鮫島 寛次 東邦大学, 医学部・脳神経外科研究室, 助教授 (70057636)
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研究分担者 |
岩渕 聡 東邦大学, 医学部・脳神経外科研究室, 助手 (30213309)
牛久保 行男 東邦大学, 医学部・脳神経外科研究室, 講師 (50160239)
吉井 信夫 東邦大学, 医学部・脳神経外科研究室, 教授 (60057453)
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キーワード | WHHL rabbit / 頸動脈 / 脳動脈 / 内膜肥厚 |
研究概要 |
遺伝性高脂血症ウサギ(WHHL rabbit)の頸動脈の変化をみるために従来は頸動脈血管の横断を行い組織学的検索を行ってきたが、今回は頸動脈を総頸動脈起始部から内頸・外頸動脈分岐部を越えた部分までを縦切し検索した。13例の両側頸動脈26個につき連続縦断標本を作製した。そのうち検索対象として充分であるとみとめられた標本は18個で8個は不充分であった。 成績 これら18個の標本につき血管壁肥厚性変化(動脈硬化性変化)について検索した。その結果内頸動脈・外頸動脈分岐部に病変をみとめたものは11個で総頸動脈起始部に病変をみとめたものは10、その他の部位に病変をみとめたものは12であった(複合病変はその各々を1個と計算した)。 狭窄率は横断標本とことなり標本作製時の条件から血管内径を厳密に測定することが不可能であったので血管壁の変化のみを組織学的に追求した。 形態的変化は細胞内膜肥厚変化が主体であった。内皮直下に泡沫細胞が出現したり石灰化が出現した。また泡沫細胞群の壊死性変化は少なく、膠原線維の脂肪性膨化による線維崩壊型が粥状硬化の主体を占めていた。横断標本と異ったのは縦断では血管内の血流に影流を及ぼす肥厚性変化の形がよく観察し得たことで表面の粗密度,突出物の有無などが観察された。 これらの所見は近い将来3次元コンピュ-タグラフィックにて立体化すればよりよく把握されよう。
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