研究課題/領域番号 |
63570693
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
佐藤 光三 秋田大学, 医学部, 助教授 (50004875)
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研究分担者 |
塩川 光一 秋田大学, 医学部, 助手 (10196347)
片岡 洋一 秋田大学, 医学部, 助手 (40134093)
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キーワード | 実験骨粗鬆症 / ラット / 卵巣摘除術 / 低カルシウム食 / 糖尿病 / 骨形態計測法 |
研究概要 |
【目的】骨粗鬆症発現の危険因子として卵巣摘除、低カルシウム食、糖尿病をラットに負荷して実験骨粗鬆症を作成した。 【材料と方法】7ー8カ月齢のウイス泰系のリタイヤ-ラットを対象とした。卵巣摘除はネンブタ-ル麻酔下で後方アプロ-チで行った。低カルシウム食はカルシウム含有量6mg/100gを含む餌を投与し、糖尿病はストレプトゾトシンを30mg/kg腹腔内に投与して発現させた。対照群には偽卵巣摘除術、普通食を与えた。これらを群別化し3カ月、6カ月にテトラサイクリン二回投与後脱血屠殺した。脛骨近位部をVillanuevaの骨染色液に3日間浸漬後アクリレ-トに包埋し、20um厚の用手研磨標本を作成し、ニコンの画像解析装置コスモゾ-ン1sで計測した。 【結果】骨量は3カ月後ですでにいずれの群でも減少し、6カ月後にはさらに減少した。特に糖尿病負荷群で著しかった。また、卵巣摘除と低カルシウムや糖尿病をそれぞれ複合したもの、さらには三つの危険因子を複合したものではよりその効果が著明であった。類骨に関するパラメ-タ-はいずれも低値であるが、骨吸収に関するパラメ-タ-は特に対照群と変わらない。また、3カ月時点での骨形成率をみると、糖尿病負荷を単独であるいは他のものに複合した群いずれにおいても骨形成率が低下していた。従って、骨基質形成の障害が骨量減少に強く関連していると考えられる。 また、卵巣摘除群と卵巣摘除と他の因子を複合した各群とを比較すると、やはり複合した群での骨量がより減少していることから、複合の効果があると判断された。 【まとめ】卵巣摘除、低カルシウム食、糖尿病それぞれの因子の単独または複合負荷により骨量は減少し、特に糖尿病負荷で著明であった。
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